洎夫藍 ページ27
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「ふーん だからこの店に来たってことね」
「うん 遠坂さんは？」
「……私はちょっとね 此処に来るのは初めてよ」
机に並べられた二つのコップ、乱れた口調。
遠坂さんって猫かぶってたんだな、最早学校とは別人である
大きな宝石のような蒼い瞳
「明本さんの養父 ね…貴女 その人のこと父とは呼ばないの？」
時が止まったように静寂が包みピリリと肌がざわついた
「父 、私に父さんと呼ぶ資格はない」
「はあ？」
「あの人にはあの人の家がある 多分
それに私はあの時の災害の生き残りなの だから拾ってもらった恩がある
そんな気軽によべるような……」
ダンっと大きくコップを机に置く音がして体が震えた
椅子にまで衝撃が来てたらりと冷や汗が出る
「遠坂さん？」
「凛でいいわ 明本さん、。貴女ふざけてるの？
養父？養子？救ってもらった恩？だから遠慮？ふざけるのも大概にして」
広がる怒気、怒りが強く伝わってくる
恐る恐る見上げれば キッとこちらを見据えるサファイア
「私が詳しく知るわけじゃないけどね 。別に貴女が拾ってくれって言ったわけじゃないでしょ
勝手にあっちが拾ったのよ 貴女の意思なんて関係なく、だから貴女も勝手にしなさいよ
貴女にはそうする権利がある 家族なんでしょ？ 我慢なんてだめよ 絶対にダメ いいことない」
強く上がる語尾がだんだんと自分に言い聞かせるように小さくなる
どうしようもないと 後悔するように
「自分に素直でいなさい」
私と会っていた瞳が揺れていた
「………なんかありがとう 凛 ……ちゃん」
それでいいわよ と口角が上がった
強い人だ、とても凛々しい人
どうしてこんなことを私に言ってくれたのだろう
「私も瑩音でいいよ凛ちゃん 私もそっちの方が好き」
「…好きにするわ 別にこれから私達の関係が変わるわけじゃないし」
渇いた喉を湿らせるために口に含んだ水をゴクリと飲み込んだ
氷がカランと音を立てる、うん。
「私は遠坂さんと仲良くするつもりだよ」
「ン？」
「だって勝手にしろって言ったでしょ？」
「……」
私の顔が笑顔になるのがわかる。ニッコリと擬音がつきそうなくらい
その顔に苦虫を潰したようになった。
「私頑張るからね！、ところで友達ってどうやってなるの？」
「…もう勝手にしなさいよ馬鹿」
横を見る凛ちゃん、耳が赤く染まっているのを見てもう一度笑顔になる
そんな笑顔も例の劇物のせいで消えてしまった
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タマモキャットガチ勢(白い犬)(プロフ) - ゆっくりさん» お！！！？？慈悲深き神！？嬉しいです〜〜。勘違いじゃなければ短編集の方でもコメントを頂きましたかね？その一言で２０話は投稿できます〜〜本当に感謝！ (2019年11月21日 19時) (
レス) id: 1561dbe350 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり(プロフ) - 大好きです。 (2019年11月20日 22時) (レス) id: a6728b9117 (このIDを非表示/違反報告)
タマモキャットガチ勢(白い犬)(プロフ) - ぐみさん» ありがとうございます！この作品を優先的に最終話まで行かせたい………ヴッ (2019年7月1日 17時) (レス) id: 1561dbe350 (このIDを非表示/違反報告)
ぐみ(プロフ) - 我が生涯にいっぺんの悔いなし(血涙)この作品も読ませてもらってます.....頑張ってください.... (2019年7月1日 2時) (レス) id: 46a85766e5 (このIDを非表示/違反報告)
赤眼のわかめ - はい！この作品も最後までついて行きます！ (2019年6月30日 15時) (レス) id: abeb3a86ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わんころ | 作成日時：2019年6月2日 16時
