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「…レオちゃんって男ですよね?」
こちとら全力で女の子やってんのになんだその反応は、と思いつつ顔には出さずにこやかに答える。
「男ですよ?ちゃんと付いてます。」
ふふっと笑いながら軽い下ネタを。おっさんにはこういうのウケるんだけど。
「そっか…。いや俺女の子苦手で…。あまりにも男に見えないから」
女慣れしてないから克服代わりにデートってことか?ま、なんでもいいけど。
「じゃああんまり女の子っぽくしないようにしますね」
それでもスカート履いてこの見た目だからか、無意識に普段のような仕草は出てこない。
まぁ声のトーンは低くしてもいいかな。
「3時間のプランでご飯のオプション付きとのことですが、どこか行きたいお店でもあるんですか?」
「あ、えっと…特に決めてなくて。適当にカフェとか入りましょう。」
今まで年齢層が上の方ばかり相手していたからか、ノープランでランチは初めてだった。
そもそもこの人は、高い金払うパパ活じゃなくてレンタル彼女とかの方が良いんじゃないか。
そう思いながらも後をついて行く。
傍から見れば理想のカップル
中身は両方男だけど。
「ここにしましょう」
着いたのは、お客も多くないこじんまりとした喫茶店
へー、こんな都会にこんなとこあったんだ。
「いらっしゃいませ。あ、裕翔…と彼女さん?」
店員のお兄さんがふにゃりとした笑顔で出迎える。
中島さんと知り合いなのか親しげに声を掛けた。
「うーん…違うかなぁ」
「あら、そうなの。まぁいいや。奥空いてるよ」
「ありがとう」
そう言って、コーヒーの匂いが漂う店内の1番奥、窓際の席まで足を進めた。
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作者名:たく | 作者ホームページ:https://twitter.com/HSJW_Taku?s=09
作成日時:2021年12月3日 20時