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さっきまで人の多い所に居た所為か、レトロな音楽の流れる静かなこの場所がかなり落ち着く。





「デート中のご飯代は俺持ちでしたよね?なんでも好きなのどうぞ」

「ありがとうございます」




メニューを見ると、ナポリタンやカレー、オムライス…。写真付きのThe 喫茶店って感じのメニューに思わずお腹が空く。


普段はパンケーキやパフェとか、女の子っぽいの頼むけど、なんか今はカツカレー食いてぇ。





「ふふっ」

「どうしました?」

「なんでも好きな物で頼んでください」





見透かされたのか偶然なのか、そう言う中島さんに思わずドキリと胸が鳴る。え、顔に出てた?





「…じゃあ、カツカレーで」

「お、良いですねぇ。ここのカレー美味しいんですよ」





自分の考えを人に見透かされるのが苦手だ。
特に仕事中なんて、見透かされたら仕事にならない。普段どれだけおっさん達に悪態吐いてると思ってんの。




俺はオムカレーにしようかな、って呟いてさっきの店員さんに声をかける中島さん。





「はーい」





プレートを見ると薮店長って手書きの文字が。
あ、店長なんだ。

そんなに歳も離れてないのに、店長か…。





「あ、飲み物決めてなかった。レオちゃんは何にする?」

「え?あぁ、えっと…」





違うことを考えていたら急に話題を振られ焦る。





「レオちゃんねぇ…」





ニヤニヤとして意味深に中島さんを見る店長と必死に誤魔化そうとする中島さん



こんな時に知り合いの店利用するからだな、と思いながらメロンソーダを頼んだ。

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作者名:たく | 作者ホームページ:https://twitter.com/HSJW_Taku?s=09  
作成日時:2021年12月3日 20時

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