旧双黒と温泉旅館で遭遇・Ruka様リクエスト ページ28
『あ』「お」「え」
三つの声が重なる。
ちなみにその三人とは、
『え、何でお二方が此処に?』
私。
「いや、俺はただ休暇を取ッて、普通に泊まりにきただけなンだが……」
中也さん。
「私もそうだけれど。凪ちゃんは兎も角、何で蛞蝓がいるかなあ……」
太宰さん。の、三人である。
此処は温泉旅館。廊下の三叉路で、私達はばったり出逢ったという訳だった。
『へえー。でも凄いですね、こんなにばったり出逢うなんて』
「そうかァ?俺としちゃあ、こいつが居るなンて最悪中の最悪だが」
「その言葉、そっくりそのままお返しするよ中也。……チッ、折角凪ちゃんと二人になれるチャンスだったのに」
『え、今何て云いました?』
二人になれるチャンス?そんな言葉、まるで最初から仕組んでたみたいな__。
『……真逆』
「ん?どうしたんだい?別に最近凪ちゃんのポストに温泉旅館のチラシを入れたり、さり気なく此処が美容にいいとか云ってたのは私じゃないよ?」
『あんたじゃねえか!』
私は思わず突っ込んだ。中也さんが「何してンだ手前……」とドン引きの表情を作る。うん、私もドン引き。
『つーか、お二人共……浴衣似合い過ぎですか……』
何つーか、もう……色気が……ヤバいね……。
「うふふ、そーお?」
「ッ、お、お前も……その……似合ッてるぞ、」
もごもごし乍ら云った中也さん。可愛すぎか!
『えへへ、ありがとう御座います』
「むー……あ、そうだ!凪ちゃん、もう温泉入った?」
太宰さんがニコニコし乍ら云う。
うわあ、何か話したくないな。
『まだですけど……太宰さん達は、如何なんです?』
「私は未だ♪」
「俺もまだだ」
太宰さんは私の肩を抱く。
「じゃー凪ちゃん、一緒にお風グホッ」
「よし、俺ちょッと此奴シメてくるわ」
『グッジョブです』
中也さんがピクピクと痙攣している太宰さんの首根っこを掴んだ。
「あ、そうだ。手前は何号室だ?」
『204です』
「俺、203だわ」
「私205−」
「「『……』」」
私達は暫し顔を見合わせた。
「「『……わあ、すっごい偶然』」」
___
「イエエス!!態々運命改変能力を使った甲斐があったあ!!」
___は、ガッツポーズをし乍ら叫んだ。
ちなみに、運命改変能力は“彼ら”の中でもごく一部しか使えない、特別な能力である。こんな事に使う莫迦は、___ただ一人である。
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白夜の世界 - 2次元大好き野郎さん» コメントありがとう御座いますッ!最高でしたか!よかった!何かちょっとリクと違うかなって思ってたんですけど……嬉しいです! (2019年7月7日 20時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き野郎 - コメント遅れてしまってすいません!まじ最高です! (2019年7月7日 10時) (レス) id: 6de8be71fd (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - オンさん» 応援ありがとう御座います……!更新頑張ります!遅いけど!出来るだけ!遅いけど! (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ(プロフ) - 白夜の世界さん» はい!大丈夫です! (2019年7月6日 21時) (レス) id: b4cdd55349 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - わたあめさん» は、はい!難しそうですが、頑張ります!太宰さんと太宰さん(黒の時代)逢わせちゃってもいいですか? (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時:2019年4月7日 16時