特務課三人組 参 ページ22
『あ、あの……安吾さん』
ファミレスの一角で、私は云った。
「はい」
『手、離し「嫌です」未だ云い終わってません』
ぎゅうっと、寧ろ彼は私の手を握る力を強めた。
「へえ、随分と彼女にご執心のようだな、坂口君」
「黙っていて下さい」
えええ……何か怖い。二人が怖い。綾辻さんはニヤニヤしてるし、安吾さんは凄い目つきが悪くなってるし。
後辻村さんの視線が!いや興味を持ってるのは判るけど、そんな好奇心全開の目で見ないで!何か小動物みたいだなホントこの子!
……え?護衛の二人?一人はもういない事として扱います。だって全然喋らないんだもん!何!?私早くも嫌われちゃった!?
「ねー、あんた坂口先輩の彼女?どうやって知り合ったの?告ったのどっち?馴れ初めは?惚気は?」
『ちょっと待って話が飛躍しすぎてる!全然違う!私あれだから、旧知の友達ってだけだから!』
「ふーん……友達ねえ。少なくとも、“あんたは”そう思ってる訳だ」
「村社君、余計な事を云わないで下さい」
安吾さんはますます私の手を握る力を強める。寧ろ段々痛くなっている。
「おい」
『はい何でしょう』
ひいい怖!綾辻さんクソ怖!
「凪君、君は坂口君とどういう関係だ?」
関係?
『関係も何も……、旧知の友人だと云ってるじゃないですか』
「……ふむ。俺が云っているのはそういう事じゃないんだがな」
すると、綾辻さんはいきなり私を引っ張った。テーブルの向かい側に居た綾辻さんが、私の耳元で囁くように云った。
「彼は、ポートマフィアを裏切ったのだぞ?」
次の瞬間、元の場所に引き戻される。今度は安吾さんに抱きしめられる、というオマケ付きで。
「……何て云ったのですか」
「さあ、何と云ったのだろうな」
綾辻さんは肩を竦めた。
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白夜の世界 - 2次元大好き野郎さん» コメントありがとう御座いますッ!最高でしたか!よかった!何かちょっとリクと違うかなって思ってたんですけど……嬉しいです! (2019年7月7日 20時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き野郎 - コメント遅れてしまってすいません!まじ最高です! (2019年7月7日 10時) (レス) id: 6de8be71fd (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - オンさん» 応援ありがとう御座います……!更新頑張ります!遅いけど!出来るだけ!遅いけど! (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ(プロフ) - 白夜の世界さん» はい!大丈夫です! (2019年7月6日 21時) (レス) id: b4cdd55349 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - わたあめさん» は、はい!難しそうですが、頑張ります!太宰さんと太宰さん(黒の時代)逢わせちゃってもいいですか? (2019年7月6日 21時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nisui03101/
作成日時:2019年4月7日 16時