一 還る場所 ページ1
闇の中でぽつぽつとついた街灯、家の中から漏れる淡い光、体が覚えている感覚は私をどこかへと導いた。
「──私の家?」
立ち止まった目の前には生前住んでいた家があった。
そこもまた、光が漏れている。
空いた左手でポケットを弄る。
スマホの電源をつけると午後8時を示していた。
ああ、そうだ。
今私は家に帰るところだったんだ。
帰る場所は既に目の前にある。
ゆっくりと門を開くと目の前に黒猫が横切った。
そして私の方を振り向くとアーモンド型の瞳を細くした。
「……怪我してる」
その黒猫は前足に怪我を負っていた。
私はしゃがんで黒猫を抱き上げ、前足に触れた。
「……」
何故か傷を治すことはできなかった。
よく考えてみれば私がここにいることは異端であった。
夢でも見ているのだろうか。
そう仮定付けるのは自然であった。
妙に現実感のある夢だ。
「A?」
名前を呼ばれ振り向くとそこにはスーツ姿の父がいた。
「猫なんて抱いて……。動物苦手じゃなかったっけ」
「えっ、うん、その……怪我してたから……」
父は猫の前足を見ると、家で手当てしてあげようと私の背中を押した。
玄関の扉の中から人影が見えた。
かちゃりと開くと中から母が顔を出した。
「2人ともおかえりなさい」
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剣城京菜(プロフ) - なつさん» あっ、本当ですね…。直しました、教えてくださってありがとうございますっ! (2019年12月4日 18時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 三十三なんですが、(名前)が(あ名前)になってます、、、 (2019年12月4日 16時) (レス) id: ebf4a6617f (このIDを非表示/違反報告)
恋兎姫 - 剣城京菜さん» お返事ありがとうございます…! 剣城京菜さんの作品妖怪ウォッチのとイナイレの両方好きでした!また新作がでるんですね!楽しみに待ってます! (2019年11月12日 0時) (レス) id: 2d1633e5ef (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 恋兎姫さん» ありがとうございます!!既に完結までかいて投稿するだけなので、少ししたら平行して新作を出していこうと思っています。良ければそちらも読んでいただけたら嬉しいです!! (2019年11月10日 17時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
恋兎姫 - この小説のシリーズ大好きです! もうすぐおわっちゃうんですね…凄く悲しいけど作者様のペースで頑張って完結させて下さい!応援しています! (2019年11月8日 22時) (レス) id: 2d1633e5ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2019年10月20日 11時