二百二十一 空の花 ページ21
オロチさんが隣に居るからか、怖さは段々と薄らいでいった。
「……私、やっぱり許せません。でもそれって間違いではないのかなって思って……」
「許せないのならそれがAの答えだろう」
オロチさんはいつもよりふわふわした声でそう言った。
この答えは正解か不正解か、それとも別の答えか。
一瞬でも自分と重なってしまった。
だから花丸の答えを見つけなくてはならない。
「……おい」
肩を突かれはっと我に返る。
ゴーン、ゴーン……と10時の鐘が鳴り響いた。
それと同時に口笛のような音が不安定に鳴り、ぱん‼と破裂音が響いた。
その方向を見ると空には1輪の花火が打ち上がっていた。
何輪も何輪も空に花が咲き消えていく。
「私花火大会観たの初めてです……」
「そうか……」
オロチさんはふにゃりと笑うとそのまま意識を失うように、私の肩に寄りかかって寝てしまった。
ずっとこのままでは疲れてしまうだろうとオロチさんの肩を揺らし、帰ってベッドで寝ようと提案した。
オロチさんは少し動いたはいいがすぐにまた寝落ちてしまう。
「……オロチさん、どうぞ」
もう一度起こして自分の膝の上を叩いた。
オロチさんはなにも言わず私の策略にまんまと引っかかり膝に頭を置いた。
「プレゼントは明日渡しますね」
すやすやと小鳥のような寝息をたてるオロチさんの髪を撫で、私は夜空に咲く大きな花たちを見上げた。
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剣城京菜(プロフ) - aruya100さん» ありがとうございます！！頑張ります！！ (2019年2月8日 9時) (
レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - いつも見させていただいてます。更新頑張ってください！期待してます！ (2019年2月4日 23時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます！！頑張ります！！ (2019年1月30日 19時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
yuki - 作品楽しませていただいてます。続き頑張って下さい！ (2019年1月30日 8時) (レス) id: 01053ecf80 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜(プロフ) - 剣城京菜さん» 頑張ります．．．！ (2019年1月23日 19時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2019年1月21日 21時
