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十二 記憶していること ページ12

「さっきのは……何だったんですか」


「……ただの変態だ。あそこの窓はもう開けないほうがいい」


お風呂場から玄関のある部屋に戻ると、私の制服と下着がロープに吊るされていた。

多分この男の子がやったことなのだろう。

……嫌じゃなかったのだろうか。


「その、ありがとうございます」


軽く頭を下げると男の子はふいと顔をそむけた。


「……少しは恥じらいを持て。見苦しい」


「……着替えがないから仕方ありません。それにあなたぐらいのちっさな男の子なら一緒にお風呂入るくらい問題ないのでは」


男の子は更に不機嫌な表情になった。


「それは見た目だけだ、妖怪は年をとることはない。こう見えてもAより何百年も存在している」


納得はできないが妖怪はそういうものなのかと受け入れるが、不可思議な点が1つ。


「どうして名前知ってるの?……ですか」


「……不用心過ぎる」


男の子がスクールバッグの方に視線を向ける。

最低と思いつつ、中身が入っているかバッグのファスナーを開けた。

中身は全て無事のようだ。

スマホを手に取り、LlNEを開いてみる。

相手は母。


『今どこにいるの?』


『不在着信』


『不在着信』


『不在着信』


『不在着信』


私からの返信がないまま、数十件のメッセージと不在着信履歴が残っていた。

相変わらず圏外という文字は消えないまま。

試しにメッセージを送ってみるものの、既読はつくことはない。


「……貴様は記憶がないと言っていたが、具体的にどのくらいまで記憶している」


「……3日?前に学校帰りで電車でさくらニュータウンに着いて家に向かってたところまでは覚えてます。……だけど家に辿り着いた記憶がなくて」


男の子は眉をひそませ、考える素振りを見せると私にそれ以前の記憶の有無と、私が他の人とは違う能力を持っていたのかを問われた。


「覚えてないのはそこまでで、他のことは全て覚えてます。他の人とは違う能力は……持っていません。普通の家系に産まれて、やること殆どが平凡で……。ぁ、でも昔──……」


その時だった。

ズドン、と地面が割れるような音がすぐそばから聞こえた。

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設定タグ:妖怪ウォッチ , オロチ , 剣城京菜   
作品ジャンル:アニメ
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剣城京菜(プロフ) - あやべえさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月25日 20時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
あやべえ(プロフ) - オロチかっこいいですぅ……これからも頑張ってください!応援しています! (2018年8月25日 9時) (レス) id: af2133f4e4 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - kkkkkkkkkさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2018年8月7日 20時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
kkkkkkkkk - 頑張ってください!!応援しています!! (2018年8月7日 6時) (レス) id: c230d910a2 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 奈乃さん» 頑張ります!!アドバイスもありがとうございます!! (2018年7月25日 11時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2018年7月20日 19時

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