三十一 エゴ ページ31
目を開けると私は病室のような、いくつものベッドが並んだところで1人眠っていた。
体を起こし辺りを見回す。
ここにいるのは私一人だけのようだ。
私が眠っていたのは壁際のベッドで、すぐ横には小さな窓がついている。
ぼんやり外を覗いて、自分が何故眠っていたのか思い出した。
オロチさんは今どこにいるのだろう？
黒魔はどうなったのだろう。
部屋を出ようとベッドから足をおろすと扉がきぃ、と音をたてた。
「目が覚めたのか」
それはオロチさんだった。
「……あの、私……」
何故ここで眠っていたのかを尋ねようと思ったが、私がオロチさんに言った事をことを思い出し、言い出せなくなった。
オロチさんはベッドの脇にある小さな棚に持っていた白い箱を起き、椅子に腰をかけた。
「あの通り道は塞いだ。そこから入ってきた黒魔もじきに片付くだろう」
ふとオロチさんの右腕を見てみると、不思議なことに傷口は綺麗に塞がっていた。
また何日も眠っていたのかと思っていると、オロチさんは左手で右腕を摩りながら
「5時間だ」
と答えた。
「……妖怪と人では違うからな」
オロチさんはカーテンを閉めると、小さな棚に置いていた箱を私に渡した。
開けるように言われ、私はゆっくりとその蓋を開ける。
「……どうして？」
箱の中に入っていたのはピンク色のケーキだった。
「食べられません……」
「……無理にとは言わない。信じろとも思わない。だが、これは確かに私のエゴだ。気まぐれなどでもない……」
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剣城京菜(プロフ) - あやべえさん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2018年8月25日 20時) (
レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
あやべえ(プロフ) - オロチかっこいいですぅ……これからも頑張ってください！応援しています！ (2018年8月25日 9時) (レス) id: af2133f4e4 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - kkkkkkkkkさん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2018年8月7日 20時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
kkkkkkkkk - 頑張ってください！！応援しています！！ (2018年8月7日 6時) (レス) id: c230d910a2 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - 奈乃さん» 頑張ります！！アドバイスもありがとうございます！！ (2018年7月25日 11時) (レス) id: 6021a386db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2018年7月20日 19時
