九十五 ページ45
「そんな、わかりやすい……？」
イナホちゃんはうんうんと頷いた。
自分では気づいてなかっただけなのだろうか……。
「……ないしょね。でも彼氏さんじゃないの。そういう好きじゃないの」
人差し指を口元にあて、ないしょと示すとイナホちゃんはがっくりとうなだれた。
「Aちゃんの好きの基準って一体……」
「私ママとパパすっごく好きだった。それと同じくらい。オロチは妖怪だけど私を助けてくれたの……嘘でも嬉しいの……だから好き」
イナホちゃんはうーん、と唸った。
「なーんかややこしいですなぁ……。どう見たって特別なものを感じる気がするんだけど……」
「特別といえば特別だよ……オロチ妖怪だもん」
仮縫いが終わり、部屋を出るとオロチと出くわした。
「……おかえり」
するとオロチはふいと何処かへ行ってしまった。
「喧嘩……？」
「……わかんない。最近いつもこんな感じ」
明らかにおかしいのは分かっていた。
でも私は知ろうとはしない。
知りたくもなかった。
ただただ感じるものは私とオロチの間にある溝。
それはとても深いように思える。
ただただ時間だけがイタズラに過ぎていく。
なにも真実を示さぬままに。
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アミュレット - 今日も良かったです！ (2017年5月18日 20時) (
レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - やっぱりオロチは、カッコイイですね(*^^*)主人公が危機にさらされた時には、必ず助けてくれる。私、オロチに惚れ直してしまいましたww (2017年5月15日 21時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^^) (2017年5月15日 7時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - あと、一話で六十話ですね！焦らずゆっくりでも大丈夫ですので、更新頑張って下さい(*^^*)応援しています！ (2017年5月14日 15時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» 今書きますのでもう少し待ってて下さいね(^^) (2017年5月13日 16時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：剣城京菜 | 作成日時：2017年5月5日 18時
