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八十三 ページ33

オロチは文字を目で追っていく。


「……札には色々種類があるようだな。300種はあるようだが」


「……御札ってさ、誰が作ってるの」


そう尋ねるとオロチは私を指差した。


「私作ってないよ……」


「そういうことじゃない。自分が陰陽師の子孫ということを忘れたのか」


そう言えばそうだったけ。


「じゃあさ、私が書いたら御札の効果ある?」


「……どうだろうな。札を書く前に幾つかの順序を踏まなければならないそうだがAには出来そうにないな」


しれっと失礼なことを言われた気がするけど聞かなかったことにしてあげよう。

簡単に説明してくれたのだが、書く前に身を清めなければいけないらしい。

つまりは自然に湧き出た川の水をかぶらないといけないということ。

そして神に供物を捧げ、祭文を100唱え、ようやく御札を書く。

ただ書くだけじゃなく、御札となるものに霊力を込めるイメージをして一気に書き上げる。

そして書き上げたら祭文をまた唱え、入魂をする。

ただこれは流派によって異なるらしい。


「とりあえず霊力って言うのが入れば良くてやり方は人それぞれ……?」


「……やってみないことにはわからないな」


その本の背表紙を見ると赤いシールが貼られていなかった。

ということは貸出禁止。


「……文字は?意味はあるの……?」


するとチャイムが鳴った。


「……もう帰らなきゃ」


帰り道、私はずっと本のことが気になっていた。


「ねね、御札試しに作っていい……?」


「……好きにすればいい」


家に返ると私は習字セットを机に広げた。

コピー用紙を持っている御札のサイズに切る。

前段階は省くことにした。


「……ままごとそのものだな」


「……それで、なにを書けばいいの?」


書くと言ったもののなにを込めるかなにも考えてなかった。


「守りたいものを込めて書けばいいだろう。……例えば自分自身や厄除けなどでもいいだろう」


守りたいもの……。

守りたいものってなんだろう。


「うーん……」

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設定タグ:妖怪ウォッチ , オロチ , 剣城京菜   
作品ジャンル:アニメ
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アミュレット - 今日も良かったです! (2017年5月18日 20時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - やっぱりオロチは、カッコイイですね(*^^*)主人公が危機にさらされた時には、必ず助けてくれる。私、オロチに惚れ直してしまいましたww (2017年5月15日 21時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^^) (2017年5月15日 7時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - あと、一話で六十話ですね!焦らずゆっくりでも大丈夫ですので、更新頑張って下さい(*^^*)応援しています! (2017年5月14日 15時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» 今書きますのでもう少し待ってて下さいね(^^) (2017年5月13日 16時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年5月5日 18時

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