検索窓
今日:36 hit、昨日:11 hit、合計:24,170 hit

七十一 ページ21

部屋に1人取り残された私はため息をついた。


「帰っちゃうのかな……」


部屋の窓を開けて外の空気を吸った。

いつもと違うこの感じ。

ふと下を見下ろすとオロチが私のパジャマを干しているのが見えた。

そういう姿はなんとなくらしくないようにみえる。

じっと見ているとそれに気づいたのかこちらを見上げた。

なにか言うわけでもなく、かと言ってジェスチャーするわけでもなくじっと見つめ返された。


「……熱い」


カーテンを閉めてその場にへたり込んだ。


「どうした」


オロチが窓から顔を出した。


「……なんも。それより、オロチは本来の目的果たさなくていいの……?その、人探し……」


「まだそんなことを……いや、まだだ。悪いがもう少し居ても大丈夫か」


私はぶんぶんと頭を縦に振った。

振りすぎてふらりと後ろに倒れ込みそうになる。


「寝ていなくていいのか」


「……うん。お腹すいたもん」


1階へ降りてリビングに入ると、テーブルに
朝ごはんになるはずだったものがあった。

メニューは鮭のムニエルにサラダと白米。

ムニエルをのせたお皿をレンジに入れてダイヤルを回した。

回している間テレビを見ようとリモコンの電源を押した。


「平日のお昼ってなんもやってない」


諦めて1番ましそうなバラエティ番組にした。

お茶を飲みながらぼんやりと見ていた。

どうやら心霊系の特集をやっているらしい。

真っ昼間から本当やめてほしい。

内容はというとそれっぽいものが写っている写真を見せられ、専門家が検証してという真偽を決める程度のものだった。

本当はこういうのも見たくないけどなにせ写真の全てが嘘っぽい。

陰陽師の子孫だからそういう力で分かるとかじゃない。

ただの暗示だけれど。

チン、とレンジが鳴り、中のお皿を取り出した。


「……いただきます」


ご飯を食べ始めると、さっきまで隣でテレビを見ていたオロチが向かいの席へ座った。

七十二→←七十



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
設定タグ:妖怪ウォッチ , オロチ , 剣城京菜   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アミュレット - 今日も良かったです! (2017年5月18日 20時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - やっぱりオロチは、カッコイイですね(*^^*)主人公が危機にさらされた時には、必ず助けてくれる。私、オロチに惚れ直してしまいましたww (2017年5月15日 21時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^^) (2017年5月15日 7時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - あと、一話で六十話ですね!焦らずゆっくりでも大丈夫ですので、更新頑張って下さい(*^^*)応援しています! (2017年5月14日 15時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» 今書きますのでもう少し待ってて下さいね(^^) (2017年5月13日 16時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年5月5日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。