検索窓
今日:1 hit、昨日:21 hit、合計:24,226 hit

九十八 ページ48

オロチは地面を蹴飛ばし、高く飛んだ。

辺りを見回し、こちらへ戻ってくると首を横にふった。


「この世界には私たち以外いないようだ」


「ねぇ、これってもしかして……」


私は嫌な予感というのを述べようとするとオロチは首を横にふる。


「あいつは……もうAが跡形なく祓ったはずだ。確かにこの目で見たはずだ」


「あのー、話がいまいち見えないんですが……あいつとは……?祓ったってどういう……」


説明をどうしようかと悩むと後方からめきめきと何かが割れることが聞こえた。


「ダ、ダニ⁉地面が割れてるダニ‼」


USAピョンが言うように地面が真っ直ぐに亀裂がこちらへ向かってくる。

亀裂の入ったところからぼこぼこと地面が湧き上がっていた。


「ここにいると飲み込まれる、逃げるぞ‼」


私たちは言われるがままに全速力でそこから逃げ出した。


「オロチ……っっどこに向かうの……!?」


「とにかく原因を潰さなければ元の世界には戻らん。なにか感じないのか……‼」


全速力で走って息が苦しい中なにかを感じ取ろうとすることは困難だった。

最後に気配を感じたのは……。


「あっち‼」


私は駅方面を指差した。

そこはパレード開始地点だった。

関係があるのかはわからないけど最後に気配を感じたのはそこだった。


「ぇえー‼まだ走るのぉ⁉」


「飲み込まれるよりはましダニ‼」


私たちは駅方面へ進路を変えた。

駅辺りには人一人おらず、地面にぽっかりと穴があいていた。


「ど、どうしよう……っっ」


亀裂は1箇所からではなく、いくつもの場所から入っていたらしく複数の亀裂は私たちを囲った。


「こんなの無理ダニ‼」


絶望的な状況に思考も停止する。


「きゃ‼」


突然足元が崩れ、私の体は後ろへ倒れる。


「危ないダニ‼」


USAピョンが私の手を掴み引っ張る。


「い、いや……っっ」


頭が真っ白になり、気づくと私はUSAピョンを突き飛ばしていた。


「USAピョン‼」


イナホちゃんが手を伸ばすも届くことはなく、USAピョンはあっという間に暗闇の中へ消えてしまった。

間もなく、私もイナホちゃんもオロチも暗闇の中へと落ちていった。

九十九→←九十七



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (42 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
設定タグ:妖怪ウォッチ , オロチ , 剣城京菜   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アミュレット - 今日も良かったです! (2017年5月18日 20時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - やっぱりオロチは、カッコイイですね(*^^*)主人公が危機にさらされた時には、必ず助けてくれる。私、オロチに惚れ直してしまいましたww (2017年5月15日 21時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^^) (2017年5月15日 7時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - あと、一話で六十話ですね!焦らずゆっくりでも大丈夫ですので、更新頑張って下さい(*^^*)応援しています! (2017年5月14日 15時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» 今書きますのでもう少し待ってて下さいね(^^) (2017年5月13日 16時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年5月5日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。