秘密19 ページ20
こみあげてきた思いを口にした私
頭を撫でる動きが止まる大我くん
私は大我くんに回していた腕をほどき、地べたに座り込み彼を見上げる
見上げた彼の表情は目を見開いて戸惑いを隠せないようだった
「え..え..っと....え..？」
「15年前..大我くんと初めて出会ったあの日から、ずっとずっと大我くんのことが好きなの
12年前、離れ離れになった時凄く辛かった。もう会えなくなるんじゃないかって思った
けど大我くんはちゃんと会いにきてくれた。凄く嬉しかったしまだ好きなんだって実感した
..でも、変わってないのは私だけで、大我くんは変わってた
一生懸命レッスンに取り組んで、デビューが一番近いグループの一員として頑張ってて..
なのに私はあの頃からちっとも変ってなくて、幼稚なままで..」
あぁ、どうしても自虐的になってしまう
芸能界で死に物狂いで頑張って今の地位を手に入れた大我くん
対して幼いころの恋をずるずる引きずったまま特にやりたいこともなく毎日を過ごしてる私
12年という長い歳月は、皮肉にも私と大我くんの差を大きく広げてしまった
差が大きく開いたのは、自分が過去を引きずり続けたせいだから自己責任なんだけどね
それでも、彼を想い続けていればきっと大丈夫だってどこか自分を甘やかしてた
あの日ステージで歌って踊ってる大我くんを見て現実を突きつけられた
だから本当は身を引くべきなのが正しい選択
....でも
私の本心は「早く想いを伝えろ」と私自身を急かした
" 好き "
そんな押し殺した自分の想いは、大我くんの手によって解かれる
ダメだとわかっているのに
どうしても、大我くんの優しさに甘えてしまう
「っ....ごめんなさい、好きになってごめんなさい..っ
私じゃ釣り合わないから身を引くべきなのに、ごめんなさい..っ
金輪際大我くんには関わらないから....だから....」
" 好きでい続けることを許してください "
そう言おうとした私の言葉は遮られた
気づいたら私は大我くんの腕の中にいて
大我くんの香りをすぐそこに感じて
口元に柔らかい感触と、少ししょっぱい味がした
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朔蘭@Jr垢(プロフ) - arupakay27さん» コメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけてとても光栄です！ゆっくり更新ではありますが待っていて下さると嬉しいです！ (2017年6月21日 21時) (
レス) id: ba97804e3a (このIDを非表示/違反報告)
arupakay27(プロフ) - はじめまして！絶対に堕ちないを初めて読ませていただいて、それからこちらの作品も読ませていただいてます！！ドキドキして次どうなるんだろ！？と思いながら読ませていただいてます。お忙しいかと思いますが、更新楽しみにしてます！！！！！！ (2017年6月17日 21時) (レス) id: 3e944da8f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔蘭 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2016年12月3日 0時
