事件前のお話 ページ1
「お前はもうじき死ぬ どちらか選ぶと良い
大人しく死を受け入れるか 我の力を受け入れて生き延び英雄となるか」
……何でこんなことになったんだっけか 私
二時間前
やっと学校が終わった
新型の何とかウイルスが流行って当分の間家に引きこもっていた時は早く学校に行きたい
と思っていたけどいつも通りの学校が始まるとあの時が羨ましくなる
こういうのを『隣の芝生は青く見える』って言うのかしら
「やっほう！ 相変わらず今を楽しんでない目をしてるねA」
また夏夜は私に絡んできて……
陽キャ属性持ち＋性格結構良いから男子女子問わずの人気者
それに引き換えは私は 陰キャ属性＋オタクといった
どんななろう系の主人公よと自分でツッコミたくなるが事実だから仕方ない
「うるさいわね いつも通りの目よ」
「まぁまぁ、スタバ行こうよ 甘いの飲むとそんな目も優しくなるかもよ？」
「なんでそんな甘ったるいもの飲みたがるのよ
リプトンミルクティーで私は十分」
ｼﾞｭｰ
｢んもう、なら私が奢るから それだったら来るでしょ？」
「早く行きましょ 売り切れたらもったいないから」
「清々しい程に手のひら返すわね……｣
「だって夏夜が奢ってくれるんだもの 良い言葉よね「奢り」って」
「はいはい 分かった分かった
さっさと行って帰りまsy……」
『緊急避難警報！緊急避難警報！
災害レベル【鬼】の怪人が発生しました！
D市付近の住民は速やかに非難してください 繰り返します……』
「D市付近って…………」 「…………ここだね」
私たちの今いるところ D市の中心にある十字路
『逃げろぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！！』
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作者名：礼堂 | 作成日時：2020年10月6日 4時
