負け犬ヒロイン dream, nightmare ページ34
*悪女でてくるので，そこは注意してほしいわ。
目の前に跪くオンナノコを無視して、落ち着いた色味のリップを唇に押し付ける。
ゆっくりと、唇の軸をなぞる。
目の前のオンナノコの瞳は震えて、揺らいでいるのにも関わらず。
蓋を閉めて小さな黒い革製カバンにしまいこんでオンナノコに伝える。
「……このｯ、あ、悪魔め……ｯ！」
と、冷たい地面にその華奢な白くて細い手を這って、赤い口紅が似合うオンナノコはワタシに伝えた。
「アンタのスカートのレース破けてるよ、相当の安物だったんだ？」
そう背中をぐっと反らし、オンナノコの顔に近寄って顎を掬い取る。
そして、そのまま、頰の方に指先を滑らして抓る。
「い、いい加減やめてあげて！カワイソウだと思わないの！？」
ドリームの声が聞こえる。オンナノコの後ろの方を見つめると、ドリームがやっぱり、そこに居た。
ナイトメアもいるみたいだ。ただ無言でオンナノコの後ろ姿を見つめている。
「ひｯ……ど、どりー、む、たすけ、て、」
「ッ！、Aちゃん！！その子嫌がってるから！！」
そう後ろからは見えないはずの目に涙を溜めて、悲しそうな声色で煽ればドリームはすぐにオンナノコの味方に着いた。
「ええ、ドリームこの子はカワイソウね。今にも泣きそうね……
ワタシ、そういう子大嫌い。」
そうオンナノコが望みそうな言葉を言うと、
抓るのをやめて指先に力を入れて思いっきり頬を叩いた。
ぱちｯ、と乾いた音。
オンナノコは叩かれた頰に手を添えて、ワタシを睨む。
「……何すんのよ、アンタｯ、！」
と破けて土埃でたくさんのフリフリスカートを持ち上げて、立ち上がった。
「そんなに嫌だったんだ、まぁでもアナタ化粧濃いから隠せるんじゃないの。
ああ違う間違えた、化粧下手くそだから濃いのね！ごめんなさい〜笑」
「調子乗りやがって……ｯ！！ぶっ殺す、今！！」
そうその華奢だった白くて細い指で、ワタシの首に手をかける。
ああ女の喧嘩って醜い。
なんでオンナノコにこんな挑発したんだろ、
ワタシが勝つって、最初から分かりきっていたのにね…？
目立つことはしない。ただその異様に細い手首に力をギリギリと任せる。
「殺すくせに、アナタ首絞めるの下手くそだね？なにもかも下手。洗脳もメイクも演技も！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 31人がお気に入り
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユズ - 知ってる歌の歌詞がタイトルになってる...!（嬉しい） (3月8日 9時) (
レス) id: ad7a46ecd5 (このIDを非表示/違反報告)
世落さんず - いつも神作品をありがとうございます！！！更新応援しています！！( •̀ ω •́ ) (2月25日 22時) (レス) @page11 id: 0a59ca876b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いちごれもん | 作成日時：2024年2月11日 21時
