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9話 ページ10

「ここだよ。さぁ入って。」

ガラガラ

とうとう着いてしまった。


襖を開けて、中に入ると好奇と警戒の視線に晒される。…いい気持ちはしない。て言うか怖い。特に鬼の副長さんが。



私達が座ると不意に、若い青年が口を開く。藤堂平助だ。


「そいつらが目撃者?まだ餓鬼じゃん。」


いやいや、私こう見えても成人してますよ?藤堂さん。
貴方の年齢までは覚えてませんが大差無かった気が…?



心の中でこっそり反論していると、筋肉もりもりの爽やかさんと、無駄に色気が溢れてるイケメンさんが私の代わり?に言ってくれた。

「なーに言ってんだよ。お前だってまだ餓鬼じゃねーか!」

賑やかだなぁ。でもこんな事してていいんだろうか。副長さんに怒られ 「お前らうるせーんだよ!ちっとぁ黙っとけ!」

…ほら、言わんこっちゃない。

「騒がしくてすみませんね。…さて、本題に入りましょう。」

何でだろ…。穏やかな雰囲気の筈の山南さんが一番怖い。何か、こう…黒い?


しょうもない事を考えていたら、話を聞き逃してしまった。局長の近藤さんが、自己紹介をしていたようだ。


「ごほん!気を取り直して…昨夜の事を教えてくれ。」

「はい。昨夜…____」

淡々と説明していく彼を、どこか他人事の様にぼーっと眺め、聞き流していく。


冷静や余裕とは少し違う。言葉にするとなると難しいけど、心が静か…って言うか。んー、まぁそんな感じがする。


っと、話、終わったみたい。
私は口を開かない。下手に口出しするとボロを出すかもしれない。



まぁ、そうなる可能性は低いけど、ゼロじゃない。千鶴ちゃんみたいにウソの吐けない子だったら確実に…


「違います!私はただ、襲われていた所を助けて頂いて、」



ほーら、引っ掛かっちゃった。永倉さんの誘導尋問。筋肉バカだけじゃ無かったんだよねぇ。






…余裕を持っているように、

弱味を見せずに、

堂々と、

欺け。


私なら出来る。人を欺くのなんて簡単。
きっと出来る、大丈夫…だから。




全力で、命懸けの演技。

真実は打ち明けない。私の心に固く閉じ込めて。

一人でも生きていくしかないんだ。

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(プロフ) - 総ちゃんさん» そうですね、シリアスが多いですかね?ありがとうございます!コメント、とても嬉しいです! (2016年11月18日 19時) (レス) id: b09ab0140a (このIDを非表示/違反報告)
総ちゃん - シリアスモノですかね?続きが気になります(^-^)v更新頑張ってください! (2016年11月18日 14時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - え!本当ですか!?登場人物設定の所をクリックして、変換するんですけど…それでも無理ですかね…? (2016年10月22日 15時) (レス) id: b09ab0140a (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - ちゃんと名前変換されないんですけどどうすればいいですかね? (2016年10月20日 0時) (レス) id: 9371f41d6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年9月8日 21時

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