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Aサイド
黒「お〜い、A〜」
黒尾さんか
『はい、どうしましたか?』
黒「この前の合宿は臨時だったけど、これからはちゃんとした部員としてバレー部に来ないか?」
『すみません、それはできません』
黒「やっぱり家っていうか仕事のことか?」
『はい』
仕方ないんだ
僕だって入りたい
みんなとバレーをしたい
どうして僕は、僕なんだろう
今日は寄り道せずに帰ろう
ニャー
『あぁ、乙姫か』オトヒメ
この猫はいつのまにか僕のとこにいた
何かで凹んでいれば慰めに来てくれる
賢い子だ
『また話を聞いてくれるかい?』
僕は生き物の友達が多い
カラスの翔殿ショウト
オオカミの河楼ガロウ
タカの喜代キヨ
フクロウの阿摩羅アマラ
それに、キツネの小町コマチ
みんないい奴だ
鬼でもある僕に優しくしてくれる
人と違ってどこか安心して接することができる
家族の次に安心できる奴らだ
『今日はありがとう。また今度な』
ニャー
そう言って消えてしまった
そして、静かで冷たくてさみしい家に着いた
かつて、家族で楽しく暮らしていた家
何のやる気も出ないから布団に潜る
明日はいい日になりますように
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作者名:海百合 クラゲ | 作成日時:2021年5月18日 17時