アーニャの姉は超能力者兼怪盗さん！？

19話 ページ23

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滑り台を滑り終わるとすぐ大きなボールがいくつもあったが、ロイドマンは容易くボールに飛び乗り綺麗に地面に着地した。



ロイドマン「A、大丈夫か？」


貴「う、うん。それより、ロイドマンも平気…？私が大声で叫んだから…耳痛くない？」

ロイドマン「心配しなくとも平気だ。」


そういうとロイドマンは私の頭を撫でてくれた。


こんな状況ではあるけど人に撫でられるのははじめてだったからくすぐったかったし、心がポカポカした。

すると上からアーニャ姫の声が聞こえた。


アーニャ姫「ロイドマーン！かいとうAー！」

モジャモジャ伯爵「アーニャ姫を助けたければここまで来るがいい！！モジャジャジャジャジャジャー！」


ロイドマン「A、しっかり捕まってろよ。」


貴「…へ？あ、う、うん」


ロイドマンが私を抱える力が強くなったと思えば急に走り出した。


ロイドマンの向かっている方向を見ると大きなボールが落ちてきたり、黒い服の人達がこちらに襲いかかってきた。


ロイドマン「！」


ロイドマンがボールと人を避けていると上からも両脇からも人がきて挟み撃ち状態だった。


ロイドマン(しまった！ボールに気を取られすぎていた！)


貴「お父さん、ちょっとごめん！」


ロイドマンの腕から抜けると私は、ロイドマンの肩を貸してもらって上からくる人に向かって回し蹴りをした。


かなりの体格差はあったものの一応それなりに吹っ飛んでいった。


よかった、、。


ロイドマン「…！」


貴「ぇっ、あぁっ、いやっ、ま、前にいた施設で…そのぉ…なんとなくだけど教えて貰ってた…的な…」


相変わらず誤魔化しが下手だな、と思いながら必死に愛想笑いをして誤魔化す。

ロイドマンは目を丸くしたままだったが数秒経つと再び真顔に戻った。


ロイドマンの顔が真顔に戻ったのも束の間、


私たち2人にライトが照らされた。


ロイドマンは何かを気づいたかのように私に駆け寄り何かから守るように抱きしめられた。


すると上から降ってきたボールは一気に爆発した。



えっ、入学お祝いってのは知ってたけどここまでやるの…？


私が唖然としていると再びロイドマンに抱えられながら、煙の奥から来た黒い服の人達を避けながら走り出した。


まるで風になったみたい…。お父さん、かっこいい…！


もう1本の空いている腕でボールと人を避けながら確実にアーニャ姫の近くへと近づいていた。

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