見学 ページ9
そんなひと悶着があったが、一同はまず青道のグラウンドを見学し、その大規模な敷地に件の少年こと沢村栄純以外はあまり驚かなかった。
一応二人は強豪チーム、もしくは強豪にしたことがあるので、あまり驚いていないのだ。
高島「どうかしら? 沢村君。青道野球部の雰囲気は?」
沢村「すげぇけど…………なんか気に入らん!!」
高島「新田君と友沢君と高瀬君はどう?」
新田「やはり強豪というだけあって、施設はいい。それなりにレベルアップも出来そうな環境だと思います」
友沢「グラウンドは整備されていますし、しっかりとルールやマナーが徹底されているのを感じました」
高瀬「やり甲斐があります」
沢村「………このグランドとか練習道具とか凄いってのはお前らの言う通りだ。でもな、こんなに金かけなくても野球は出来るし、どーせ選手だってうまい奴ばっかり集めてんだろ? それなら強くて当たり前じゃねぇか!!だから俺はこういう名門校のエリート軍団には絶対負けたくない!!!」
新田「まあ、強豪がヒールになりやすいのは漫画の影響もあるし、その方が面白いからなんだけどな。それに見合う努力をしたのだから、上手いに決まってる」
奏太がさらりと毒を吐く。
どうやら、奏太が黒い笑みを浮かべていた。
沢村「なんだと!!」
沢村が奏太の言葉に食って掛かる。
友沢と礼は頭を抱え渉は、笑っている。
新田「現実は漫画ほど優しくはないよ、沢村君」
更に火に油を注ぐ奏太。
高島「まあまあ二人とも落ち着いて。確かに沢村君の言う通り、野球をするために他県から選手を集めているところはあるわ。」
沢村「ほらな!」
沢村が勝ち誇るように奏太に叫ぶ。
新田「ハァ………」
奏太は話にならないと首を横に振る。
高島「けど、野球が上手くなりたいために、他県の学校へと入る覚悟を決めた選手もいるという事を忘れないでほしいの。それに、他県でいろいろあって野球をしづらくなった子たちの為にも、こういう仕組みは時に受け皿にでもなるのよ」
礼がそういう言う風に説明をすると、沢村は「ムムム」と顔をしかめ、何も言わなくなった。
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エディ - 更新やめたのですか? (2021年6月14日 22時) (レス) id: 0d096cca08 (このIDを非表示/違反報告)
スバル - 更新楽しみです (2021年5月27日 17時) (レス) id: ecf43045b3 (このIDを非表示/違反報告)
コミ - もう完結したんですか? (2021年4月5日 16時) (レス) id: 95e2095ad7 (このIDを非表示/違反報告)
パズ - 更新する気ありますか? (2021年3月24日 16時) (レス) id: 11b86c0947 (このIDを非表示/違反報告)
笑笑 - 更新しないのですか? (2021年3月1日 21時) (レス) id: 11b86c0947 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:TSUBASA | 作者ホームページ:http://exiledaisuki0113
作成日時:2018年8月14日 14時