青道の貴公子

高島礼 ページ8

「遅れてごめんねー。ちょっとこの子、大都市が初めてで…………」ぜェ、ぜぇ
　
そこへ、すごく息を切らしている女性と、神妙な顔の少年がいた。

高島「ごめんね、遅れちゃって。すべては私の責任ね。こういうことも予測するべきだったわ」
頭を下げる礼。
　
高瀬「大丈夫ですよ。30分ぐらいどうってことないです！！」
渉が余計な事を言う。
　
高島「30分も待っていたの？ ごめんなさい！！」
礼は具体的な時間を聞いてさらに平謝りする。
　
高瀬「あれ！？ 逆効果！？」
そんな様子に渉は慌てる。

貴・友沢「(また、余計な事を)」
　
貴「大丈夫ですよ。
それにしてもお久しぶりです」

高島「えぇ。久しぶりね。
ここまで来れたみたいね？」

貴「はい」
　

沢村「………………………………(気まずい…………)」
そこにいる少年、この中では一番小柄な体格の少年が黙り込んでいる。
　
貴・友沢「(あ、こいつは渉と同じで馬鹿の匂いがする…………)」
新田と友沢は、出会った瞬間にそう思った。
　
　

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