青道の貴公子

探し人 ページ21

新田と友沢は、先に食堂でいろいろと食事をしてから高瀬を探そうとしていたが、御幸に捕まった。

御幸「お前ら来てたのか」
　
新田「どうも」

友沢「こんにちは」
　
御幸「文化祭に来ているんだったらそれならいろいろ案内してやったのにな」
　
友沢「はは、すいません。ところで、あいつなんか追い回されているんですけど、どうしたんですか？」
遠くでは、沢村が若菜とともに小さい高校生に追い回されていた。そして若菜は少し笑みをこぼしていた。
　
御幸「うん？リア充撲滅キャンペーン」
さらっとそんなことを言う御幸。自分もモテていることを棚に上げて、この仕打ちである。
　
新田・友沢「ハァ〜」
新田と友沢は、呆れてため息をついた。
　
御幸「で、もう帰るの？」
　
友沢「いえ、今、バカを探してます」
　
御幸「バカ？」
　
新田「高瀬渉の事です。急にいなくなって」

御幸「アハハハ(笑)」

「何話してんの？」
　
そこへ、桃色の髪の学生が、二人の前にやってきたのだ。背も御幸に比べ低いが、彼の言動を聞く限り、先輩のようである。
　
御幸「あ、小湊先輩、お疲れ様です。それが聞いてくださいよ、先輩」
ニヤニヤしっぱなしの御幸。
　
話を聞いた小湊先輩は、
　
小湊「いいねぇ、そういうノリは嫌いじゃないね。これは来年が楽しみだよ。君のスプリット、確実に当ててみせるから、精々今は笑ってなよ」
そしてこの黒い笑みである。
　
新田・友沢「ハァ(なんだよこの先輩達は)」
　
小湊「フフフフフ(笑)」
　
御幸「やべぇぇ、来年が楽しみ過ぎるｗｗｗｗ！！」
　
　
私服の少年に、巷で話題の御幸一也、背は小さいがイケメンの小湊先輩が揃って黒い笑みを浮かべているのが、文化祭後に話題になった。

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