喧嘩を止めただけなのに。【鬼滅の刃】

45話 ページ45

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最初はただただ怖い人達だという認識だった。
できることなら一生関わらないで生きていきたいなぁと心の底から思ってた。



でも、実際に話したり互いのことを知っていくうちに。

気づいてしまった。
彼らの、見え隠れする優しさや年相応の笑顔、大切な人に向ける温かい眼差しに。





無口で天然気質で自分の好物に一途な彼は、優しくて思いやりのある人。

自分のことを大切にしてくれた人を、今度は自分が支えてあげたいと思える心の持ち主。やり方はちょっと強引だし言葉足らずところはあるけど、誰かを思う気持ちは人一倍。





睨んでくるし怖いし、なんか顔に傷がたくさんあって喧嘩起こしたのか心配になる彼は、とってもとっても家族思いの心優しい人。

ちょっと心配の仕方が不器用だったりするけれど、見え隠れする優しさがとっても素敵なの。





年がら年中マスクを着用して表情が読み取れない、言葉に刺がある彼は、誰よりも他人のことを見ていてさり気なく手を貸してくれるちょっとツンデレさん。

誰かが困っているところを見たら見て見ぬふりができない優しい人。ちょっとネチネチした言葉の裏側には彼なりの優しさが隠れている。





彼らと過ごして、たくさん知って。
私はとっても楽しかった。幸せだった。




まるで、初めて会った関係じゃないみたい。
ずっとずっと昔から互いを知っていたみたい。

そのくらい、彼らと過ごす時間は穏やかで鮮やかで幸せだった。



だから、気づいたら。



これから先も、ずっとずっと。
一緒にいて欲しいと息を吸うように願っていたんだ。

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