44話 ページ44
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「私達の始まりは喧嘩を止めたところだったけど…。」
「…色濃い始まり方だなァ。」
「最初は怖いなぁって思ってたし正直関わりたくなかったんどけど…。」
「清々しいほど素直だな、お前は。」
「…今ではなんか、一緒にいるのが当たり前みたいになってきちゃった。」
「(そうだな。)わかる。」
ちらりと三人を振り返る。
最初は怖いと思ってたけど。できれば関わりたくないとか考えてたけど。
いつの間にか。私の中で大切で大切で仕方のない人達になっていた。
だから。
「…これからも、よろしくね。」
気恥ずかしくなってへへへっと変な照れ隠しの笑いが零れる。
そんな私を見て三人は顔を見合わせてくしゃりと笑った。
「しょうがねェなァ。」
「仕方がないな。
そこまで言うなら仕方がないな。」
「…俺は、Aといるのが好きだぞ。」
私の頭をわしゃわしゃと撫でる不死川君の温かくて、どこか懐かしさを覚える。
なぜだろう。すごく心地良くて安心する。
珍しく優しい笑みを浮かべる伊黒君の瞳が優しくてなんだかこそばゆい。
なぜか私の髪を弄っている冨岡君の手つきが優しくてむず痒い。
私、どこか遠くで。
この温もりに触れたことがある気がするの。
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「私のメッセージアプリの背景、さっき撮った冨岡君の女装姿にしようかな。」
「お前のプロフィールを開けなくなるからやめてくれ。」
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aya(プロフ) - ラストに向けた展開に心揺さぶられました! (2021年6月8日 2時) (レス) id: 72cb3c8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど - ヤバっ!トリハダたちました…! (2021年5月16日 13時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - 学園祭のお話がすごーく良かったです!高校時代に戻りたくなっちゃった。茶道部だったから不死川さんにお茶点てて差し 上げたいわ〜。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
くれ - めっちゃ面白いです (2021年1月2日 17時) (レス) id: f26c98ad88 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - いやなんかw主人公の実況が好きすぎてw (2020年11月18日 7時) (レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月11日 23時