*NEAREST

運命的？ [tty] #req. ページ16

Setting = 恥ずかしがり屋 人見知り リスナー(てつや推し)

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ついに。
ついに来てしまった。


「お、岡崎駅…！」


逸る気持ちを抑えながら新調したiPhone XSで写真を撮る。
画質良すぎる…。最高。とぐっと幸せを噛みしめながら何気ない風景を収めていく。

何気ない、といっても 私にとっては憧れの聖地だ。

一人愛知旅(？)、開始早々テンションが上がっているが一人なので心の中だけが忙しない。来たばかりの岡崎駅から離れるのは惜しいけど、行きたい所もやりたい事も沢山あるから…と理由を付けてあとにした。


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新しくなった武将パネルを巡るのを無事完遂して、ついでがてらイオンモールに立ち寄る。


イオンなんてどこの都道府県でもあるのに、岡崎と名がつくだけで一気に東海オンエアの聖地っぽくなるのが不思議だなぁ。なんて考えながら。

吹き抜けを挟んで反対側にあるHMVを見ながら歩いているとドンッと人にぶつかってしまった。


「！わ、すみませ――」

「俺こそごめんね、大丈夫？」


慌てて謝ってぱっと顔を上げると、


え。絶句。
待ってやばくない食パンくわえて曲がり角でドーンなんて今時少女漫画でも起きないよ。


目の前にてつやさんが居た。


遭遇しないかな〜なんてお気楽に考えてた自分を殴ってやりたいほどに今の状況を飲み込めなくて焦る。

“大丈夫です”
“すみません”
口にしたい言葉はこれ以外にも沢山あるのに恥ずかしすぎて口が開けない。


落ち着こうと重なってた視線をそらして、一歩足を引くと後ろがちょっとしたスロープになっていたのか かくんと踏み外す。


「っ、」
「あぶね！大丈夫かや」


ばっちり二度目の視線が重なる時、私の視界はぼやけて特徴的なオレンジしか捉えることが出来なかった。


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