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第111話 吹き出す感情の先 ページ18

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学院での扱いに慣れた頃。昼夜の勉強の成果が身を結び、及第点ギリギリまで成績を回復することができた。

それでも、教員や他の院生からの扱いは変わらず。

ある人は腫れ物のように、ある人は鬱憤のはけ口に。またある人は–くだらない嫌がらせをしていた。

「(…教科書がない!)」

お昼休みから帰ったあと、机の中にしまっていた教科書が無くなっていた。

バッグの中をひっくり返しても、机の周りを見ても、どこにも無かった。

壁掛け時計に目を向ければ、次の授業まで残り10分足らず。

私は早歩きで教室を飛び出し、移動教室でも図書館でもなく–ゴミ捨て場として利用されている旧焼却炉に向かった。



旧焼却炉へ向かえば、先客が1人。背格好や後ろ姿を見ると、佑亮くんが立っていた。

何かを探しているようで、ガサゴソとゴミ袋を漁っては何かを手に取り、違うゴミ袋も漁っている。

「…何か、探しもの?」

背後から恐る恐る声をかければ、大きく肩を上げる佑亮くん。その反動で、佑亮くんの小脇から教科書やノートが落ちた。

ノートの間に挟まっていたプリントが、風に乗って私の足元に運ばれる。

「あっ!それは−!」

慌てている佑亮くんの声が、風と一緒に私の横を通り過ぎる。

プリントには、私の名前と−
私をひどく罵倒している言葉がぎっしり書かれていた。

「…」

プリントを捨て、旧焼却炉を出た私。

背後で佑亮くんの声が聞こえるけど、そんなの今はどうでも良い。
久しぶりに、腹わたが煮え繰り返りそうなほど…私は怒っていた。

第112話 救世主と殴られ損→←第110話 絶望と希望の重ね



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桜月(プロフ) - うめこんぶさん» わわ!ご指摘ありがとうございます(;´Д`A 引き続き、良い小説が書けるよう頑張ります!よろしくお願いします!d( ̄  ̄) (2018年12月23日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
うめこんぶ(プロフ) - 更新ありがとうございます!126話と127話が抜けてると思いました。これからも楽しみにしています! (2018年12月23日 1時) (レス) id: 0ab6ffd78b (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - ぱにぱにこちゃんさん» コメントありがとうございます・:*+.\(( °ω° ))/.:+ ゆるゆるっとですが、更新しますのでぜひ!よろしくお願いいたします♪ (2018年12月1日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
ぱにぱにこちゃん(プロフ) - 更新待ってますっ! (2018年6月17日 7時) (レス) id: e09c37547f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SORA | 作者ホームページ:https://twitter.com/SORA_39xx  
作成日時:2018年5月29日 19時

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