やつがれ先輩が好きすぎて生きるのが辛い皆さんが講演会を開いた。

続き ページ5

「なんか、気が変わった」



　すると包帯の魔法使い…包帯使いは龍之介の手を引き自分のほうへ抱き寄せた。



「本当は今から君を舞踏会へ連れていって、王子様と結ばせなきゃいけないんだけど」



　耳元で語られる信じられない話。龍之介は声を出す間もなく次の言葉をまった。



「私、君を好きになってしまったからここにずっといるよ」

「なッ…」



　予想外というか、奇想天外な言葉に気が遠のいた。しかし包帯使いはまるで挨拶をかわすように自然に龍之介へキスをした。



「何故、僕などを…。こんな誰も知らぬようなところにいる僕を、」

「あぁもう。好きなんだってば」




　そのときは明確に感じた。


　心があるということに気がついたのだ。今まで永久凍土の心がとけ、今はこんなに暖かい。龍之介の顔はみるみるうちに赤くなった。



　もとより、こんなに他人と話したのは初めてだった。



「やつがれで…良いのなら…」



　それは魔法にでもかかったようにぽっとでてきた言葉だった。



「…貴方の、お名前を教えてください」

「太宰。太宰治だ。よろしくね、龍之介君」


*****


　銀ちゃんの好きな人･･･立原くん

　王子様･･･ちゅうやさん

　王子様と結ばれる本当のシンデレラはたぶん敦くん。

　そして全て魔法使いの太宰さんの思惑通り。魔法は何でもアリだからきっと精神操作とかもできそう。



*****


　リクエストありがとうございました！

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