やつがれ先輩が好きすぎて生きるのが辛い皆さんが講演会を開いた。

敦芥『七夕』 ページ22

◆

　学パロのほのぼので幸せな敦芥。最初から最後まで安心して見れると思います。


♀♂


「芥川はさ、どんな願いをするの？」



　7月が始まって一週間が経とうとする頃、町では星をイメージしたお菓子やら何やらが出回っていた。小さな子はそれを見てはしゃぐが、芥川も案外嬉しそうにしている(限定の味のお菓子が売ってるから)。



「願い？」



　そして体の弱い芥川は学校生活の大半を保健室で過ごすが、それが心配で毎回様子を見に来る敦。

　その中で他愛なく交わされる二人の会話は、明日に迫っている七夕についてだった。



「七夕だからだよ。芥川は何か願い事ないの？短冊に書くまではいかなくてもさ」

「そうか。駅前のプリンが食べたい」



　理由を丁寧に話せば直入に願いと言うか、要望を言った芥川に敦は苦笑した。


　来週行こうかと然り気無く芥川の手を握り、そして話はまだ終わらない。



「あとは？」

「もう少し寝たい」

「…」



　また要望だ、と敦は思う。別に芥川の願いを聞いて実現できるか不安な気持ちも些かある敦だ。が、何より遠慮されるのが苦手なのだ。



「うーん…なんか違う。なんか自分じゃ叶えられないような、自分の我が儘みたいな…そんなのはないの？」

「………敦と、ずっと一緒に…」



　耳を疑った。どんどん小さくなる芥川の声と比例して顔が赤くなっていく二人。



「…そんなの、願うまでもないよ」



　頼りなかった芥川の幼馴染みはもうずいぶんと成長した。それはもう、好きな人に堂々とものを言えるほど。


***


　色々とすみませんでしたぁあぁあっ！(土下座)
　ちゃんとこれからがんばります…！

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