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敦芥『引きこもり』 ページ2





 学パロ。自宅警備員なやつがれちゃんがあつぴくんに甘えるお話。

♀♂


 学校の終わりを知らせる鐘の音。それが鳴ると皆は一気に騒ぎ出す。今日何処に行く?とか、何処の川で入水する?とか…。いや、今の発言はナシで。


 それはそうとして僕、中島敦は鐘の音がするとクラスメートの誘いを軽く断って教室を出る。本当は谷崎さんとかともっとお話してみたいけど、僕にはそれより大切な事がある。



 校門を出て歩く。歩いて行けば細い一本道にたどり着いて、時々烏(からす)の鳴き声が聞こえる。



「芥川ー」



 そして一件の古いアパートの前で止まった。ここは僕の家でもあるし彼奴の家。

 隣の扉のチャイムを押して声をかける。


 毎度の事、返事など来ない。けれど鍵が開いていればそれは入ってもいいという返事に等しいのだ。



「芥川、明日は学校に来る?」



 昼でもカーテンを閉めて電気すら付けないこの部屋に彼奴、芥川はいる。俗に言う幼馴染みって奴で、僕は密かに片想い中。

 部屋の隅で何か作業をしている芥川は、僕の声に驚いたのかびくりと肩を跳ねさせた。



「なんだ、敦か」



 何処か安心を含んだ声を出す芥川。すると彼にしては珍しく僕の方へ歩いてきた。

 この部屋は必要最低限のものしかないから別に散らかっているというわけではない。歩くのは苦でないのだが…



「ちょ、芥川!」



 歩いて数歩、芥川が転ぶ。僕が慌てて駆け寄ると芥川が抱きついてきた。



「如何した?」

「別に」



 抱き締め返せばぶっきらぼうな台詞が帰ってきた。それに苦笑しながらも頭を撫でる。


 きっとあの芥川のことだ。何か嫌な事でも思い出して心細くなったのだろう。細いその躯、少しクセの強い髪の毛。僕にとって、その全てが愛しい。

 今その芥川を独占出来てると思うと優越感。こう言えば僕は最低かもしれないけど、芥川が家から出ない限り僕だけを頼ってくれてるのがすごく嬉しい。



 もう少し、こうして芥川を抱き締めて少し幸せに浸っていよう。気づけば芥川は静かな寝息をたてていた。



♀♂


 祖母の家にて更新中。

太芥『酸味』→←太芥『日々』



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なかゞわとまと - あくたん`∀´さん» ですよね、わたくしもナンパとか日常茶飯事だと思います(( コメントありがとうございます!続編も頑張ります! (2017年4月22日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
あくたん`∀´ - ふおおおおおおお!!やつがれ!やつがれちゃああああんっ!!…すみません、取り乱しました。書いていただきありがとうございます!やつがれちゃんは美人だからしょっちゅうナンパとかされてますよね!!← (2017年4月22日 9時) (レス) id: b724a19623 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 桐宮さん» はい分かります。可愛すぎますよね、あの二人は探偵社とポートマフィアの天使だとわたくしは思ってます。 (2017年4月21日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - あくたん`∀´さん» リクエストありがとうございます!モブ芥で、太宰さんと中也さんが助ける最高に最ッ高な感じのお話ですね、分かりました!(( (2017年4月21日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - 7×7さん» いえいえ!またリクエストお願いします!掲載は続編のほうになると思いますが…(( (2017年4月21日 22時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なかゞわとまと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/TOMOTO/  
作成日時:2017年3月26日 23時

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