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sacrifice〜14 ページ18

碇シンジは頭を抱えて俯く。
そして何も言わない。

昔と同じ、独り言をブツブツと呟いている。


「僕は、僕は綾波を助けただけだ。
実際綾波は生きてるじゃないかっ!」
「それが綾波レイと同じ顔した別の存在だとは思わないの?そんなの単純明快じゃない」
「思わない」
「あの子は違うの。あの子は」
「違わないっ!!!!」


碇シンジは声を荒らげ、この場を出て行った。

少し、言い過ぎただろうか。
いくら恨んでいるとはいえ、やり過ぎはまずかったかもしれない。

私は一つ小さく溜め息をついた。


「ママ?」


やはり子供は、親の表情の移り変わりに敏感だ。


「ん?なあに、キィ」
「怒んないで。せっかくパパとあえたんだよ。ママ怒ってちゃ、パパかわいそうだよ」


キキョウは私もカヲルくんの腕を掴み、その小さな体に引き寄せた。


「僕の心配もしてくれるのかい。嬉しいよ」
「パパ」


キキョウは少し遠慮がちにカヲルくんに手を伸ばした。
この光景を見ているだけで感無量だった。


「…そうね。キィ。」









_______信じられない位だ。


私はこの子を産んだために、短いこの余命が宣告通りになるかはハッキリとしなかった。
たった一つ確信的なのは、私の命が絶えるその日は近いということ。

どうせ二、三年もしないうちに死ぬんだろう。
そう思っていた。
娘が大きくなってから、私が心から愛した人の隣にいることはできないんだ。
そう思っていた。

でもその予想は違っていて、今私はここで家族三人で水入らずの時間を過ごしている。


「私、もう何もいらない。これでもう充分よ…」


私は静かに涙を流して言った。





_______長かった。

この7年間は長かった。

そして苦しかった。辛かった。

ここまでずっと、片親でいさせたことは申し訳ない限りで。

何度自分を責めただろう。
生きる意味を問うただろう。

数え切れない葛藤が、この瞬間に泡のように消えていったのがよくわかった。

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茉莉 - めっちゃ最高です!更新楽しみです!頑張ってください((๑•̀ㅂ•́)وガンハバレ~!!! (7月30日 19時) (レス) id: 1907f3ec8e (このIDを非表示/違反報告)
kaori - 続きがテニスの王子様めっちゃ気になります! (6月22日 19時) (レス) id: 1907f3ec8e (このIDを非表示/違反報告)
kaori - 読みました! (6月22日 19時) (レス) @page36 id: 1907f3ec8e (このIDを非表示/違反報告)
かずほ(プロフ) - 初めまして!昨日、シンエヴァ見に行って再び エヴァ 火付いてしまいましたw カヲルくんのとこ泣きました! こちらの夢小説シリーズ読ませて頂きました!更新楽しみにしてます! (2021年3月19日 19時) (レス) id: 4ea2670edc (このIDを非表示/違反報告)
RUKA(プロフ) - 長々とコメントを書いてしまい、ごめんなさい。続きがとても気になります。更新頑張ってください。 (2021年1月30日 9時) (レス) id: 4977de0b73 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅坂紅子 | 作成日時:2016年2月14日 1時

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