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「あれ？」
その時に気が付いたが、彼女は変わった服装をしていた。
たとえるならば、水兵が着ているような恰好を無理やり女の子用にしたような恰好だった。
彼女が軍人だとは考えられない。
「ナニ、その変な服」
思わず気になってしまいそう聞けば、彼女は瞳をキラキラとさせた。
よくぞ聞いてくれました、という反応に自分が間違ったことを認識した。
「これはセーラー服と言って、私が通っている学校で女子生徒は必ず身につけなければならない服装なんです」
「ふんす」なんて効果音が聞こえてきそうな程、彼女は自慢げに言い放った。
僕は適当に返事をしながら、どうやって部屋から出ようか考えていた。
昨日から思っていたが、彼女は僕と話すことが好きらしい。
冗談もほどほどにしてくれ、不毛なゲームを繰り返す毎日の中に意味不明な少女との関わり合いが追加されても僕は嬉しくない。
僕が必要なものは金と十分な睡眠だ。
そんなことを思っていると彼女よりも成熟した女声が聞こえてきた。
彼女の反応を見るに、どうやら母親らしい。
「あ、もう行かないと……」
しょんぼりして言う彼女に対し、僕は少しだけイライラとしながら「僕もお腹すいた」と言った。
早く出て行ってくれ。
「それはすみませんでした！……あ、あ！今日の夜もお話して良いですか？ノートンさん」
慌ただしく上着や鞄を掴む彼女は目線だけは僕の方に向け、どこか期待を込めたまなざしでそう言った。
そのまなざしに恥ずかしくなった僕は、タイミングよく廊下から聞こえてきたナワーブの声に応えながら、彼女に対して頷いた。
何故か顔を真っ赤にした彼女が、いつかの僕のようにこう呟いたのを聞いて可愛いだなんて思っていない。
「信じてもいいですか」なんて。
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トバリ - ミルクケーキ@ﾄｼさん» ありがとうございます。更新、頑張らせていただきますね。 (2020年10月6日 18時) (
レス) id: 1296928d7f (このIDを非表示/違反報告)
ミルクケーキ@ﾄｼ(プロフ) - 好きです！更新頑張ってください！！ (2020年10月5日 18時) (レス) id: 4eab459e35 (このIDを非表示/違反報告)
トバリ - クルルさん» ありがとうございます！こちらだけでなく、短編まで！嬉しい限りです。 (2020年9月17日 22時) (レス) id: 12a0f93b04 (このIDを非表示/違反報告)
クルル(プロフ) - 新作呼んできました！とっても面白くて・・・いつか短編集じゃなく中編として出してほしいくらい！更新頑張ってくださいね！ (2020年9月17日 21時) (レス) id: 5254ebaae5 (このIDを非表示/違反報告)
トバリ - クルルさん» 誤字報告、ありがとうございます。とても恥ずかしい間違いをしてしまいました……////。いつもご愛読、ありがとうございます。 (2020年9月13日 12時) (レス) id: 43b40f5855 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トバリ | 作成日時：2020年8月8日 19時
