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「……Aってさ」
ノートンは私の言葉に応えずに、私の両頬を掴んだ。勢い良く引っ張られ、うみょーんと頬が伸びる。ノートンの素手の感触が初めてで、こんな風に触られることも初めてだった。
ノートンっぽくない。
解釈違いか？
「う、うい……いひゃい、でえ、ふっ……」
とりあえず離れようと思って、私は必至で言った。状況を確認したくて、縋るように彼の瞳を見ると、ノートンは死んだ魚のような目で私を見降ろしていた。
怖っ。
無表情で人のほっぺをムニムニしないでくれ。
怖すぎるんだが。
「……うん。やっぱり似てる」
「ふぁ、ふぁえと……えすか(訳：誰とですか)」
ノートンは歪な笑みを浮かべながら呟いた。
「……俺たちと」
……ということがあった。
深夜３時になる前にノートンは帰っていったのだが、次の日に学校から帰ってくると机の上に手紙が置いてあった。
【Aへ/〇日〇〇時にノートンの部屋】
端的な手紙だった。
きっとナワーブからだろう。
「うーん……」
何かと私のことを子ども扱いする彼から手紙が来るのは初めてだった。ゲームキャラからの手紙ナンテ貴重だし、エウリュディケ荘園の蝋封がされていたので、ありがたく保存させてもらった。
にしても、どうして突然……。
思い当たることは昨日のノートンの意味ありげな一言くらいで、私はお茶会くらいの気持ちでウキウキとその日を待つことにしたのだった。
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トバリ - ミルクケーキ@ﾄｼさん» ありがとうございます。更新、頑張らせていただきますね。 (2020年10月6日 18時) (
レス) id: 1296928d7f (このIDを非表示/違反報告)
ミルクケーキ@ﾄｼ(プロフ) - 好きです！更新頑張ってください！！ (2020年10月5日 18時) (レス) id: 4eab459e35 (このIDを非表示/違反報告)
トバリ - クルルさん» ありがとうございます！こちらだけでなく、短編まで！嬉しい限りです。 (2020年9月17日 22時) (レス) id: 12a0f93b04 (このIDを非表示/違反報告)
クルル(プロフ) - 新作呼んできました！とっても面白くて・・・いつか短編集じゃなく中編として出してほしいくらい！更新頑張ってくださいね！ (2020年9月17日 21時) (レス) id: 5254ebaae5 (このIDを非表示/違反報告)
トバリ - クルルさん» 誤字報告、ありがとうございます。とても恥ずかしい間違いをしてしまいました……////。いつもご愛読、ありがとうございます。 (2020年9月13日 12時) (レス) id: 43b40f5855 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トバリ | 作成日時：2020年8月8日 19時
