*続 ページ22
(←続き)
A「わ、わからないってそれ…記憶喪失とかお酒の勢いで〜とかそう言うやつですか??」
グル「いや、そういう訳ではないんだが…」
A「じゃあ何なんですか一体…あ!もしかして貴方……空き巣とかですか!?」
グル「あきす…?何だそれは??」
A「え、空き巣知らないんですか!んーつまり、泥棒って事ですよ!ド・ロ・ボ・ウ!」
グル「ドロボウ…あぁ。ゴブリンの事か」
A「ゴブリンって……さっきから貴方人間界とか、ゴブリンとかって…一体何者なんですか!?」
グル「何者、か。そうだな…お前ら人間からはよく、" 魔王 "と呼ばれている。」
A「ま…おう……?」
グル「せや」
A「…えぇええーーーー!!!」
グル「ちょっ!?大声出すや!近所に迷惑やろ!!」
A「だ、だって魔王って!あの魔王ですよ!?あの伝説の!!驚くに決まってるでしょ!??」
グル「そんな驚くもんなんか?ただ少しばかり魔界を動かしているだけじゃないか」
A「少しばかしの使い方が我々と全く違うんですが、それは」
グル「うーむ。しかし困ったな…こうして人間界に来てしまっているのは……うーむ困った困った。せめて身を隠せる場所があればいいのだがなぁ〜」((チラッ
困った困った、と大根芝居をしながらチラチラとこちらに目を向けてくる。
A「無理ですね」
グル「まだ何も言って無いだろ!」
A「あれでしょう?ここにしばらく住ませろ的なやつでしょう、どうせ」
やや冷めた目で彼にそう言い放つと、ギクッと肩を大きく揺らしてあからさまな動揺を見せた。
そしてついには吹っ切れたのか、半ば駄々っ子のように話し始めた。
グル「別にええやん!ここにいても!俺は魔王やぞ!偉いんだぞっ!」
A「だからですよ!そのうち地獄に落とされるかもしれないじゃないですか!」
グル「…どうしても言う事を聞けないのなら仕方ない」
よかった、やっと何処かへ行ってくれるようだ…。
そうホッとすると、彼の青色の瞳がみるみるうちに紅く染まっていった。
グル「出来れば強引な事はしたく無かったんだが…やむ終えん。しばらく指示には従ってもらうぞ」
A「え…ッどうして…!?」
彼が指を鳴らした瞬間、体が自由に動かなくなった。
グル「これは魔力の一種や。どんな物でも思いのままに操れるんだゾ!…例えばこんな風にな、」
(続く→)
197人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:トクノメイ | 作成日時:2018年5月4日 0時