無理なんかしなくていい�� ページ16
父side
海斗が俺に背を向け、布団を被って寝始めてから早4時間。
そろそろお昼の時間だし一旦起こすか…
父「海斗〜…ちょ、何してんの。」
海斗「…もう熱下がった、だから午後から学校行く。」
寝ていたはずの海斗はランドセルに教科書を入れ、学校に行く準備をしていた。
さっきより顔色はいいけど机に手をついてまだしんどそう…俺がおでこに手を当てると、大丈夫、と手を払われる。
父「まだ熱あるじゃん。そんな無理して学校行かなくていいから、今日はちゃんと休もう？」
海斗「おれ行けるよっ、」
父「海斗。」
何を言っても聞こうとしない海斗を思わず抱きしめる。
やだ、離して、と海斗は俺の腕から抜けようとしていたけど構わず背中を抱き続けていると、少しずつ大人しくなってきて泣き声が聞こえてきた。
海斗「〜っ、グスッ、だって、だってっ…泣」
父「海斗、大丈夫だから。ちょっとあっちで話そう？」
最近滅多に泣かなくなったから泣きじゃくる姿に少し驚いたけど、静かに頷いた海斗をリビングに連れてソファに座る。
落ち着いてきた海斗の背中をさすりながら、俺はなるべく優しく話しかけた。
父「海斗、しんどい時は無理しなくていいんだよ。」
海斗「っでもっ…父さんは仕事と元太の世話で忙しいから、おれがちゃんとしないと迷惑かけるもんっ、だから…泣」
…そういえば元太に手がかかるようになって仕事も忙しくなった頃から、それまで甘えん坊だった海斗はこんなにしっかりするようになった。
海斗は頼りになるから、しっかり者だからって、知らず知らずのうちに海斗にたくさん無理をさせていたことに、今更気づかされる。
父「ねぇ海斗。海斗がお父さんのこと考えて、いろいろ頑張ってくれるのはすごい嬉しい。でもしんどくなるまで頑張らなくていいの。いつもいい子じゃなくていいんだよ…迷惑だなんて思わないから。」
海斗「でもおれっ、お兄ちゃんだしっ、泣」
父「うん、だけどお父さんにとっては海斗も元太も同じくらい大事な息子だから。お兄ちゃんだからって頑張りすぎなくていいんだよ。甘えたい時は甘えたらいいし、不安な時はもっと頼っていいの。無理なんかしなくていい。…ほら、おいで？」
俺の話を聞きながらまた涙を流し始めた海斗に手を伸ばすと、そっと抱きついてくる。
大きくなったと思ったけどまだまだその背中は小さくて、今まで無理させてごめんね、と思いながら俺は黙って海斗を抱きしめた。
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まつこ - はい！続きの形でお願いします。 (2020年8月28日 12時) (
レス) id: 8ebc5c178f (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - まつこさん» いえいえ！ありがとうございます(*´∇｀*) 前のお話の続きのような形でいいですか？ (2020年8月28日 11時) (レス) id: 3026b0bb8f (このIDを非表示/違反報告)
まつこ - 素敵なお話ありがとうございました！またリクエストいいですか？双子の熱は下がったけど元太くんはまだ情緒不安定でおむつをはいていて、それがまつくにバレちゃう話をお願いします。 (2020年8月28日 9時) (レス) id: 8ebc5c178f (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - ceiさん» はじめまして、リクエストありがとうございます！了解しました、書かせていただきますねo(^-^)o (2020年8月27日 8時) (レス) id: 3026b0bb8f (このIDを非表示/違反報告)
cei(プロフ) - リクエストお願いします！精神的に少し幼くて赤ちゃん感の抜けない松倉くん(8)が熱が出てより一層幼くなり、おむつが手放せなくなるお話は大丈夫でしょうか？お父さんは如恵留くん、お兄ちゃんは宮近くん(高校生)で、思いっきり甘やかすお話が読みたいです。 (2020年8月27日 6時) (レス) id: 603d15a855 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くりおね | 作成日時：2020年7月20日 19時
