だれのせいでもないから�� ページ14
父side
家に着くと、もうすっかり夜になっていた。
とりあえず海斗が寝ている間に、龍也に夕飯を食べさせお風呂に入れて寝かせる。
疲れていたのかすぐに眠っちゃった。
龍也の部屋をそっと出て、海斗が寝ているリビングに戻る。
少しでも何か口にできるといいんだけど…と思いつつ、病院からずっと眠っていた海斗を優しく起こす。
海斗「んぅ…あれぇ、ここおうち？」
父「そ、もうおうち帰ってきたよ。海斗喉渇いてない？お茶飲めそう？」
海斗「ん、ちょっとだけのむ。」
そう言う海斗に少しずつ麦茶を飲ませると、ちょっと吐いちゃったけどなんとかコップ1杯飲むことができた。
熱を測ると、病院に居た時は38度超えていたのが、今は37.7度。
さっきよりはましになったみたいで一安心、と思っていたら、また海斗の様子がおかしい。
俺の胸に顔をうずめて、静かに泣き出した。
父「どうしたの海斗。またしんどくなっちゃった？」
海斗「んーんちがっ、泣」
父「んー…なんで泣いてるかお父さんに教えてくれない？」
海斗「っく、……ち、………にっ、泣」
父「ん？」
海斗「っせっかく、ゆーえんち、いったのに、ヒック、かいとがっ、泣」
…そういうことか。
海斗、遊園地行ったのに自分が体調悪くなっちゃったから帰らなきゃいけなくなって、罪悪感抱いてるのかな。
父「海斗？海斗は何にも悪くないよ。体調悪い時はしょうがないからね。また今度元気になったら行こう？」
龍也「そーだよ、また行けばいいじゃん。」
背後から声が聞こえて、驚いて振り向くと龍也が立っていた。
トイレに起きたらリビング電気ついてたからさ〜と言って、龍也は俺の隣に座る。
海斗「っおにいちゃん、おこってない？泣」
龍也「怒るわけないじゃん！なんで怒るの？」
海斗「だってかえったの、かいとのせい…泣」
龍也「そんなこと思ってない！ねっお父さん。」
父「うん、誰もそんなこと思ってないから大丈夫だよ、海斗。」
俺と龍也の言葉に安心したのか、海斗は泣き顔で、だけど少し笑ってうん、と頷いた。
まだ気分は悪そうだけど、背中をさすっていたらすぐに海斗は眠ってしまった。
そんな海斗を優しい眼差しで見ていた龍也も夢の中へ…
頑張って2人を抱っこしてそれぞれのベッドに寝かせる。
…2人とも寝顔そっくりだな。笑
2人とも自分のせい、って言ってたけど、誰のせいでもないってわかってくれたかな。
また今度3人で遊びに行こうね！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くりおね(プロフ) - Rさん» いつも読んでくださるとのこと、ありがとうございます！リクエスト承知しました、書かせていただきますね(^_^) (2020年7月18日 23時) (
レス) id: c1565e4562 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - いつも拝見させていただいております。リクエストさせて頂きます。父.のえる 子.しめちゃんで、歳兄弟設定はくりおねさんにお任せしますので、しめちゃんが病院（検査）を嫌がってしまって受けてくれない系の話をお願いしたいです>_< (2020年7月18日 21時) (レス) id: a34ae83e7f (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - まつこさん» お言葉嬉しいです、いつも読んでくださりありがとうございます！リクエストもありがとうございます、書かせていただきます(⌒▽⌒) (2020年7月18日 14時) (レス) id: c1565e4562 (このIDを非表示/違反報告)
まつこ - いつも楽しく読んでいます。リクエストいいですか？ちゃか(父)、松松(7歳双子)で2人ともまだ夜はおむつをはいていたけど、まつくが失敗しなくなってきて元太くんが落ち込んじゃう話をお願いします！ (2020年7月18日 9時) (レス) id: 8ebc5c178f (このIDを非表示/違反報告)
くりおね(プロフ) - ぺえさん» この作品を読んでくださりありがとうございます！リクエスト了解しました、書かせていただきますね( ´ ▽ ` ) (2020年7月17日 0時) (レス) id: c1565e4562 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くりおね | 作成日時：2020年7月6日 0時
