チート夢主大戦争【オリジナル】

第31話：再三申し上げますが、びぃのえるでは御座いません（９） ページ32

ドSキャラで売って来るのかと思いきや、打って変わってさでぃすとなお姉様達が大喜びしそうな小動物っぷりを発揮する或斗。これがアイドルなら推し変されるかご新規様獲得と行く所なのだろうが、創作的に性格ブレブレは……まぁ、ドSホイホイだって大きなお友達には需要あるし良っk


そんなキャラ迷子を尻目に、しかし柊羽は納得のいかない顔で奥歯を噛みしめる。


――何回押しても落ちない……どうしてなの……！？ この熱に浮かされたような表情、まさか効いてないなんてことは……うぅん、効かないなんてことがある筈がない、だってあんなに念入りに作戦立てたんだもん。動きだって完璧でしょ！？ それなのにどうして……！


彼が焦るのも無理はない、常に揉みくちゃにされかねない程の人垣の中心にいる柊羽にとって、自分に振り向かない――振り向かせる必要すらないため、厳密には目を逸らされること――は異例でしかないのだから。

また、これまで彼が狙って手籠めに出来なかった前例が存在しないことも、柊羽を動揺させる大きな要因となっている。彼が用意周到な人物であり、努力によって獲得した演技力も秀逸だということは折に触れて述べた。ある程度冷めた性格の人間でも、柊羽が少し働きかければその人なりの反応を示すようになり――やがて、”落ちる”。

即ち、気難しいことで知られる理科室の貴公子だとしても、恣意的なお色気作戦で伸びてしまわないということは到底考えられないのだ。こちらからの関わり合いには反応を示して然るべき。そう思って今日に臨んだ柊羽にとって、今の状況はイレギュラーでしかなかった。


……いやいやちょっと待ってよ流石におかしいでしょ！？ 性差別云々とかではなく、ストレートの中には落ちない人もいて当然なんじゃないの！？アセクシャルの方々だっている訳だしさぁ、設定に無理がある……あ、チートの方でしたか。これは失礼致しました。珍しくまともなメタを挟んでいる作者は病気ですとか言わないで下さい。


そんな訳で、冷や汗を流しながら呪文のようなうわ言を繰り返す柊羽に対し、戦闘不能のポケットに入るモンスターのような或斗は更に恐怖感を露わにするようになった。


「ぁるとくんがぼくをみてくれなきゃ……ぼくはせんせぃにとって、ぃ、いらなぃこになっちゃぅ……どぅしよぅ、そんなのぃや……っ」

「……！？ っは……な、せ……！」

「……ぃや……ぃやぁ……！」

「？？」

第32話：再三申し上げますが、びぃのえるでは御座いません（１０）→←第30話：再三申し上げますが、びぃのえるでは御座いません（８）※↓ネタ注意

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

貴方のチート設定

圧倒的愛され

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す