七十一の巻 わっちと賭け勝負 ページ31
目の前に広がるのは音も匂いも何もない、暗闇だけだった。
…だが不思議とこの暗闇に対する恐怖心はなく、むしろこの空間は心地よく感じられた。
「……もう何も考えたくもありんせん…」
久々に感じるこの穏やかさに、わっちは自然と手足の力を抜いた。
もうこのまま、ここで永遠に眠ってしまおうか……
そう思い目を閉じた瞬間……
“睡るには少し早いんじゃないか？”
懐かしい声が響くと同時に、手を掴まれて上へ引き上げられる。
驚いて目を開ければ、眩い光の中で優しく笑う男が一人…
「…エンマ……？」
もうこの世にはいない、懐かしい友人がそこにいた。
ーーーーーーーーーーーーーー
大ガマ「なあなあ、暇だしトランプでもして時間潰さねーか？」
今まで静かにしていた大ガマが、突然立ち上がりそう提案した。
「トランプでありんすか…？」
土蜘蛛「またお主は唐突にそんなくだらぬこを…」
大ガマ「ああ？俺に負けんのが嫌でビビってんのか土蜘蛛？」
土蜘蛛「！誰がビビっているだと！」
オロチ「土蜘蛛殿、落ち着いて下さい…！」
キュウビ「ちょうど暇だし、いいんじゃないですか？」
「わっちも別に構わぬぞ」
大ガマ「うし！そうこなくちゃな！ゲームはババ抜きでいいか？」
土蜘蛛「ふん。なんでも良いわ」
大ガマ「あ、ひとつ言い忘れたがこのゲームで勝った奴は誰か一人指名して勝った奴の言うことなんでも聞くっつー特典がついてるからな！」
オロチ「つまり賭け勝負ということですか？」
大ガマ「おう！何か賭けねえとつまんねえだろ？」
キュウビ「面白いですね。受けて立とうじゃないですか！！」
「楽しみでありんすなぁ…」
大ガマ「よし！カードも配り終わったし、いっちょ勝負といこうじゃねえか！！」
ーーーーーーーーーーーーー
それから数分後……
大ガマ「…っしゃーー！！Aに勝ったぞー！！」
「あらあら…負けてしまいんしたわ」
オロチ「惜しかったですね、A姐様…」
土蜘蛛「くっ……。こやつに負けるなど、不覚であった…」
キュウビ「まさか大ガマに負けるなんて…」
「で？大ガマは一体誰を服従させたいのでありんすか？」
大ガマ「んー…そうだなあ……あ！いいこと思いついたぜ！」
そう言うと大ガマはわっちに向かい指を差し、ニヤリと不敵に笑った。
大ガマ「A、命令だ！！
お前には、ここにいる全員と擬似夫婦になってもらうぜ！！」
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吹雪@元百鬼蘭.° - おおっ!後編ですか…!!楽しみに待ってます!(^^* (2015年10月28日 0時) (
レス) id: 4ea06a141b (このIDを非表示/違反報告)
ドS王子LOVE - 夢主かっこいいです！オロチとか超かわいい！更新頑張ってくださいね！ (2015年10月11日 12時) (レス) id: 52660d2b3d (このIDを非表示/違反報告)
加州 - 最新頑張ってください...楽しみにしてます(にっこり (2015年10月9日 23時) (レス) id: 000de04641 (このIDを非表示/違反報告)
百鬼蘭.° - おぉ！一人称がここの夢主さんと同じだ！！嬉しいぞ！(^^* (2015年10月6日 22時) (レス) id: 4ea06a141b (このIDを非表示/違反報告)
くぅさん - 犬神は...犬神はは一体黒狐のなんなんだｧｧ！！更新楽しみに待っています！ (2015年10月4日 2時) (レス) id: 09a2c937ed (このIDを非表示/違反報告)
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