六十一の巻 わっちと弟分の独白 ページ16
オロチ「A姐様、お借りしていた本を只今返しに…？A姐様……？」
「すぅ…すぅ……。」
オロチ「お休みでいらっしゃいますか…」
長机に身を伏して寝ているA姐様を起こさぬように静かに抱え、座布団を折り曲げて作った枕に姐様を横たえる。
オロチ「(いつもなら声をかければすぐお目覚めになるのに…。相当疲れているということか？)」
姐様の頬にかかる髪を起こさないように掬いあげれば、それは絹糸のようにスルスルと指の間を通って落ちていく。
……目を閉じて眠る姿は、まるで精巧に作り上げられた人形のようだ。
オロチ「…綺麗な姐様。」
貴女様が私の近くにいてくれるだけで、私は何も望みません。
貴女様に忠誠を誓ったあの日から、私の中では姐様が全てなんです。
誰よりも美しく気高いお方。私の憧れであり、絶対であり…神様のような存在。
影オロチ「主よ、ここにおいでだったか」
オロチ「…影か。今日は随分と早いな。もう任務完了か？」
影オロチ「ああ、それは滞りなく。それと少し気になる話を聞いてな。…主はこの者達をご存知か？」((ピラッ
オロチ「…こいつらはイカカモネ一派の残党だ。こいつらが何だ？」
影オロチ「気になって動向を探っていたら…事もあろうに、こいつらは姉上様の闇討ちを企てているらしい。」
オロチ「(ピクっ)……ほお？して奴等の所在は？」
影オロチ「抜かりはない、全員生け捕りにして地下牢に投獄した。…始末した方が良かったか？」
オロチ「いいや。流石は影、上出来だ。…そいつらの面倒は俺が見よう」
影オロチ「我も参加してはダメか？」
オロチ「好きにするがいい。…今日は久々に大暴れ出来そうだ」
ーーーーーーーバサァっ！！
オロチ「簡単に逝けると思うなよ…」
4匹の龍の咆哮と共に、我等は紫煙を纏い姿を消した…。
ーーーーーーーーーーーー
キュウビ「うわー今日の妖怪ニュース話題で持ちきりですね？」
「一夜にしてイカカモネ一派の一つが壊滅した話でありんしょう？これは少し夜出歩くのを控えた方がよろしいなぁ…」
キュウビ「まあでもこいつらは悪名高い連中ばかりですし、むしろ退治されてよかったんじゃないですか？」
「それでも安全に越したことはありんせん。オロチや、ぬしも夜道はあまり一人で外に出てはいけないでありんすよ？」
オロチ「大丈夫ですよA姐様。私はそんな柔ではありません。」
「んー…それもそうじゃな。」
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吹雪@元百鬼蘭.° - おおっ!後編ですか…!!楽しみに待ってます!(^^* (2015年10月28日 0時) (
レス) id: 4ea06a141b (このIDを非表示/違反報告)
ドS王子LOVE - 夢主かっこいいです！オロチとか超かわいい！更新頑張ってくださいね！ (2015年10月11日 12時) (レス) id: 52660d2b3d (このIDを非表示/違反報告)
加州 - 最新頑張ってください...楽しみにしてます(にっこり (2015年10月9日 23時) (レス) id: 000de04641 (このIDを非表示/違反報告)
百鬼蘭.° - おぉ！一人称がここの夢主さんと同じだ！！嬉しいぞ！(^^* (2015年10月6日 22時) (レス) id: 4ea06a141b (このIDを非表示/違反報告)
くぅさん - 犬神は...犬神はは一体黒狐のなんなんだｧｧ！！更新楽しみに待っています！ (2015年10月4日 2時) (レス) id: 09a2c937ed (このIDを非表示/違反報告)
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