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「良い?心っていうものはね、生き物に宿るものなの。でもお前は生き物じゃないから、心なんてものはない」
「心が欲しかったら、生き物になれば良い。簡単でしょう?」
「……生き物って」
私は問いかける。恐怖に震える声で。
「
「あら、なんだ。そんな事。じゃあ教えてあげる」
すると、そこから何か溢れてきた。
「これはね、血っていうの。生き物には皆、血が流れているのよ」
私は流れる小さな赤い海……血を見つめる。
これが私に流れれば、私は生き物と呼ばれるようになるのだろうか。心があるという事を証明できるのだろうか。
「これこそ、尊くなると言えるんじゃないかしら。ただのお菓子でなく、れっきとした生き物になる事が……ねぇ、どう思う?」
「……なさい」
「ん?」
「ごめんなさい。少しだけ考えさせてください」
返事を待たずに、私は逃げた。これ以上、
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ミクミキ(プロフ) - ぱるむのお部屋さん» ありがとうございます!励みになります (2022年6月30日 21時) (レス) id: bce403cc8a (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむのお部屋(プロフ) - たまうさかわいい〜イラストもとてもかわいくて素敵ですね!これからも頑張ってください! (2022年6月30日 20時) (レス) id: 0955046302 (このIDを非表示/違反報告)
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