フェ「じゃあ、吸血鬼だったら一番誰が好き？」貴『パパ！！』フェ・ク「えっ･･･」 (ページ3)

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きゅうじゅういちゎ＋過去編ページ3

「俺･･･そうか、また暴走して･･･」
「ごめんミカ」

「いいんだ。優ちゃんのせいじゃない」

いいな･･･

誰かが目を覚ましたとき、

こんなに嬉しそうにしてくれる人が居て･･･

カナメも仲間が欲しいな

ぎゅぅっ･･･

「っ！？」
「僕がずっと側にいるからね」

『っ！！･･････ぅん』

いつも、カナメが不安になってると

助けてくれるのはフェリドで･･･

カナメが何を考えてるかなんて

直ぐに分かっちゃうフェリド

そっか･･･

さっき、シノアちゃん達に年齢の話をするまで

忘れてたなぁ～

フェリドと初めて会った時から

もう、1000年以上も経つんだ･･･

スアラが死んでから

もう、1000年以上経ったんだ･･･

あれは･･･

パパが人間に関わることを、外の世界に関わることを禁じた年

あの“事件”が起こって、数ヶ月した頃･･･

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ーーーー年前

グスンッ

パパのバカ･･･

どうして、お外に出してくれないの？

ここは、吸血鬼が住んでいる地下都市

さっきまで、パパにお外に出して貰えるように頼んでた

けど、怒った顔で

ダメって、言われちゃった･･･

グスンッ

ヒック･･･

ドスンッ

『う”･･･』

い、いだい･･･

「おや？」

泣き顔を余り見せたくなくて

下を向いて歩いていた･･･

それで、誰かにぶつかった

「カナメじゃないか。どうしたんだい？目を真っ赤にさせて･･･ウルドにでも叱られたのかい？」

その人は、まだまだ背が小さいカナメの目線までしゃがんだ

『グスンッ･･･ぅぅん。パパは悪くない･･･カナメが、我が儘言ってパパを困らせたの･･･』

「･･･そんなに外に出たいのかい？」

『･･･うぅん、もういい。パパに怒られるのは嫌だけど･･･パパを困らせるのはもっと、嫌だから･･･』

「･･･」

頭をなでる

「カナメは良い子だね。そんなカナメに良い物を連れて来てあげよう」

『･･･良い物？トト･･･それ、なあに？』

美味しいもの？

「物じゃなく人だけど･･･」

『吸血鬼？』

「そうそう！その子は、カナメの弟的な存在だから」

『弟？』

「そう、もうカナメが一人で泣かないようにカナメの家族を連れてこよう！」