フェ「じゃあ、吸血鬼だったら一番誰が好き？」貴『パパ！！』フェ・ク「えっ･･･」 (ページ17)

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ひゃくよんゎページ17

『んぅ…うるさぃ…』

さっきから、パパとトトが何か言い合ってる

寝ぼけてる私には何のことかさっぱりだけど…

「起きたか」

『あれぇ？トトはぁ？』

「アイツは何処かに行った」

『そうなんだ…』

「なんだ？気になるのか？」

『ううん。久しぶりに会えたから、もっと話したかったなって…』

ぎゅうってされてから意識が全然なかった…

酷いよトト…

『あれ？』

今の状況…

パパの左腕に乗ってる状況…

そして…

『なんでクルちゃん、猫さんみたいに首掴まれてるのぉ？？猫さんみたいに！！((キラキラキラ』

「二回も言うな！！好きでされてるわけないだろ！！』

『っビク！！クルちゃんが怒ったぁああああああ？？！！』

「お、怒ってなどないぞ！！」

クルちゃんに怒られたと思って大泣きしていたら

怒っているわけではないと大慌てで訂正された

そして、全然状況が掴めないまま

クルちゃんとフェリドは日光拷問を架けられた

何度パパに聞いても不機嫌な顔で私を見てもくれない

周りの吸血鬼に聞いても

困ったように目をそらすだけだった

やっぱり誰も何も教えてくれない…

カナメが馬鹿だから…？

だから、誰も何も教えてくれないの…？？

カナメは知りたいのに…

やっぱり、優ちゃんたちのそばにいた方が

カナメば成長できるんじゃないのかな？

ここも居たら、いつまでも私は皆んなに守られてばかりで

綺麗な部分しか知らないままで終わっちゃう…

いい機会なのかもしれない…

そうと決まると行動は早かった

『カナメが成長するまで帰りませえええええええええええええええええええええん！！！！！』

と、一言大きな声を上げて全力ダッシュ

その場に居た吸血鬼と優ちゃんたちは突然の私の行動に

ポカーン

ってなっていたに違いない！！

きっとパパは忙しいから、探しには来ないはz…

「カナメ」

『きゃあああああああああああ？？！！』

し、しししししし心臓が飛び出るかと思った…

「我儘を言っているんじゃない。お前は一緒に行くんだ」

『ヤダもん！！カナメは優ちゃん…人間の皆んなと一緒に行くもん！！』

「ダメだ」

目に涙を溜めて

小さな手で、服をぎゅっと強く握りしめ

パパを精一杯の力で睨む

これだけは譲れないもん…