【npl】鉢合わせ【8】 (ページ30)

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morning ページ30

カーテンから漏れる日差しで目を覚ます。

ぽかぽかと心地好く、気を抜くとつい目を閉じ、再び夢の中へ引き込まれそうになる。

別に用事もないし、寝てしまってもいいんだけれども、視界に映るアナログ時計はそろそろ9時を迎えようとしていた。

私は何気なく寝返りのつもりで壁側を向く。

私「わっっ … 」

危うく大声を出すところだった。目の前には気持ち良さそうに寝ているはっち。

乱れた髪とは真逆で、顔は整っていて本人の前では言わないけれどカッコイイ。

彼を起こさないようにと気を付けつつ、反対側に寝返り上半身を起こした時だった。

背中部分の服を軽く引っ張られ、気が付けば彼の胸元に顔を埋めていた。

八野「 … おはよ」

私「お、起きてたの … ？」

彼から少し距離を取り、腕の中に入りながらも彼の目を見る。

八野「んー … 曖昧。でもどっか行こうとしてたから … 止めた。」

私「えぇ？」

八野「離れて欲しくない … つったら重いか。はあぁ … もうヤダ。」

力強く抱き締められ、彼の寂しさが何となく伝わり背中を摩ってあげる。

私「じゃあ、何もしてない時は腕の中に居てあげます」

八野「 … 本当、甘いなあお前。」

ぽんぽんと頭を撫でられ、自然と瞼が落ちる。

八野「眠い？寝るか？」

私「はっちが起きるなら起きるよ」

八野「じゃ、贅沢に二度寝でもするか。」

その言葉を聞けば、あっという間に眠りについてしまっていた。

にゃろめの早く起きなさいと言わんばかりの鳴き声で私たちは二度寝から覚めた。