ドS６人が鬱陶しい件について８

#story 8-21 ページ21

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ピコンッ



『うお？』



軽くバイブし、バナーに通知が来た



お母さん財布忘れた持ってきて



おちゃめか



ま》どしたー？



『ちょ、忘れ物届けに行くから切る』



ま》えーいーじゃん！繋いだまま行って！！



『は？』



天》行って！！



『初対面でその反応はキツい』



天》え…



ま》よし！じゃあ着替えてレッツゴー！！



『っはぁ…だぁる』



てなわけで、通話を繋いだまま着替えて外に出た


もちろんイヤホンを付けて



天》着替えてる時の音って良いよね



『え？切れって？了解』



天》わー！！嘘です嘘ですー！！



そしてこんな茶番を終えて。



ま》曇天を揺らす警鐘と拡声器



『何歌ってんの』



歩いてたらいつの間にかカラオケ大会になった



天》O"h〜Mr.Crazy Villain Villain



『なにビランって』



何気に上手いのなんなの


元曲知らないけど。



天》ゼラチン質の〜



ま天》で？



ﾌﾞﾙｯ『っ、な、何今のやば』



両耳から嫌に響くて低い声が聞こえてきて、思わず１人で身震いしてしまった


外なのに恥ず



まあこんなんだから人もいないだろうし、別に…



ﾋﾟﾘｯ



『っん？』



今なんか…あれ？



ま》どしたの？



『や…今なんか…』



視線を感じたような…


気のせいだろとは思うも、こういう勘はあまり外れた事がない


ちょっと気味が悪くなってきたから走ってみる



『…』タッ_ﾀﾀｯ



後ろから走り出す音が聞こえた


これはまさかのガチのやつ…？



タッタッ『…っはぁ』


８割増しで走るも、やはり自粛太りしたのか息が上がるのが早い



ま》えっ、なに、どうしたの？大丈夫？？



『まっ、はぁっ、ｯはぁ、』



今は返事出来ない…っ


確か曲がった先の塀を登って突っ走ったら違う歩道に飛び降りれたはず…っ



『ｯ、よっこいせっ』タンッ



よし乗れたっ、このまま走って…



？)〜って！ぁって！！



ええまだ追いかけてくんのかよ！！


こりゃあれだな、変態か。



ふと下を見たら路地があった


おお、ここ行けるのでは？



タンッ『よっ、』



勢いに任せて塀から飛び降り、私が入るのにピッタリくらいの狭い路地を走る



グイッ『っひゃあっ！？』



腕を引かれ、その反動でイヤホンが片耳だけ外れた


咄嗟に握りしめたスマホは落とさなかったが…



？)まっ、てよ…っ



『っえ、？』



途絶えそうな声は、微かに…


ハスキーボイスのわんこだった




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