ドS６人が鬱陶しい件について５

#story 5-19 ページ19

.



【ななもりside】



俺はAへの熱意を抑えることも、冷ますこともできない


だから勇気を出して、いつも自分から彼女に声をかける


それでもAは俺が、本当に特別な好意を抱いて自分に接しているのだとは思ってないでしょ？


この前だって…



な)A〜、…こ、こ〜、んどのさ、土曜日に遊びに行かない？



『無理』



ズキッ_な)なんか用事あったの？



『ないけど』



ズキッ_な)っ、え〜wじゃあ遊ぼうよ〜w



『遊びたくないから遊びたくないって何が悪い』



ズキッ_な)っ……そんなハッキリ言わなくても_ボソッ



ねぇ、最近冷たいね


あ、元からだったかな？


もうため息しか出ないよ


さすがにそろそろ、Aを想う俺に気づいて欲しい


だから今日も、俺はAに話しかけていた



【ジェルside】



毎日毎日、俺達の生活内では色々なことが起こる


その中で、Aがどんなに小さな行動をしても、すぐ大量に 奪い去ってしまう衝動


きつくきつく締められて、その後に丸々奪われる


ポッカリ開いた俺の衝動の跡


そこにまたAへの気持ちが注ぎ足されて、衝動が復活される


これが意外に心臓にくる


俺が感じているように、お前ももっと心臓を締め付けられれば良いのに…


俺の行動で。


でも中々Aの心臓は射止められない


俺の心臓が先にヒビが入り砕けてしまう時もあった


でも、作り直される。


大きく、強く。それがまた、俺の、お前への思いを強くしてる


だから、今日も俺はお前の心臓を射止めようとしていた



【さとみside】



Aの事を好きになってから 直ぐに春が終わっていく


Aにアタックし続けて、直ぐに夏が終わっていく


……ちゃんと…一緒に歩んで、一緒に季節の移り変わりを感じられてる？


お前は、俺より早い季節に行ってしまったように感じている


それが、めっちゃカッコ良く見える時もあるけど、…


少し、寂しく感じる時もある。


だからたまに、お前への熱意を考え直す時がある


振り向いてもらえないなら、身を引いた方が賢明なんじゃないかって。


でも、ヤキモチがいて、もがいて、楽にさせてくれない


お前の声を、顔を、体を、匂いを、全てを、


独り占めしたくて。


熱意の冷めた俺は、お前を想うことを完全に止めることはできない。


だから今日も俺は、お前にアタックしていた



.

#story 5-20→←#story 5-18

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す