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慧「んなことしなくても、俺はずっと一緒にいたよ。きっと。」
 

熱い涙が俺の頬に落ちた。
 

慧「研究所から連れ出して、どうにかして大ちゃんが生きられる方法、見つけたのに。」
 

分かってる。いのちゃんは優しいから、できるかできないかなんて分からないけど、きっと本当に実行してくれただろう。
 

大貴「いのちゃんが1番分かってて、この実験に参加したんでしょ…?」
 

いのちゃんは、アンドロイドを迎え体験する者として、俺はそんないのちゃんと生活してみる実験アンドロイドとして一定期間を過ごす。
 

その一定期間を破ってはいけない。
 

これは会社命令だから。もし過ぎてしまっても、全力で俺を回収しに来るだろう。
 

慧「…大ちゃんといる時、すごく楽しかった。俺の不安、全部大ちゃんが汲みとって消してくれた。大ちゃんみたいな存在がいてくれたら、どんなにいいかなって何度も思った。」

 


慧「だから、分かってても、別れるのは辛い。」
 

やばい、そろそろ本格的に体が機能しなくなってきた。
 

大貴「…これ、いのちゃんが持ってて。」
 

オレンジのブレスレット。もう覚えていられないと思うから。
 

慧「…っ、え、?」
 

大貴「…こうすれば、また会えるから。」
 

分かんないけど、会えると思うよ。
 

するりと指から抜けてくブレスレット。いのちゃんはそれを腕に通す。
 

ブルーのブレスレットにオレンジのが重なった。
 

街灯の弱い光が当たって、脆く反射する。
 

最後に見たのは、それだった。

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カシスオレンジ(プロフ) - 空さん» 楽しみにしていただいていたのに、本当にごめんなさい。作者の都合によりお話の続きを書くことが難しくなってしまったため勝手ではありますが作品を削除することにしました。内容が思いついたらまた"忘却の彼方"のようなお話を書きたいと考えています。 (2021年10月27日 18時) (レス) id: 64f54fb5df (このIDを非表示/違反報告)
- カシスオレンジ様の小説【忘却の彼方】観覧不可能になっているのですが、もしかして削除してしまったのですか? いつも楽しみに拝見させていただいていたので、ちょっとだけ残念です…。 (2021年10月27日 14時) (レス) id: 1b6fb8d27d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カシスオレンジ | 作成日時:2021年10月19日 15時

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