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もちろん不便ばっかりだった。ご飯も生活も、人間とは全く別物なんだから。
 

でもそんな壁はもうどうでもよくて、ただみんなといれたらってそれだけの思いだった。
 

あくまで試作品の俺。この実験期間が過ぎれば分析、結果としてのデータになって、この記憶は消される。

俺は色んな規則を破ったから、もしかしたら処分されちゃうかもしれない。


 


いのちゃんのデータをもらった時、どうせ忘れるなら、って働いちゃいけない思考が働いた。
 

""名前 伊野尾慧""
""住所 〇〇〇〇〇""

つらつらと書かれた情報の中の最後、

""その他補足 話し相手になってほしい""

そんなことが書いてあった。
 

余計に俺の気持ちは強くなった。
 

1週間の実験期間。僕はこの人の為に最大の理解者になってあげたい。本当の友達になる。
 

みるみる思いは固まり、人間としてそばにいることを決めた。
 

出会ってすぐ、僕はいのちゃんの高校時代の親友ということにした。
 

時々返しに困ることはあったけど、いのちゃんがたくさん話してくれて、俺も話しやすかったよ。
 

でも結局、いのちゃんの友人になったのも、遊びたがったのも、ブレスレットを買ったのも、全部全部俺のため。
 

僕の"思い出"にしておきたかった。



 

大貴「俺の都合に、利用してごめん。」
 

いのちゃんは複雑な顔をしている。
 

大貴「もう時期電池も切れて、俺はゴミになっちゃうから。」
 

大貴「最後までわがままでごめん。もう少しだけで良いから、いのちゃんといたいの。」
 

ふといのちゃんの、俺の手を握る力が強くなった。

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カシスオレンジ(プロフ) - 空さん» 楽しみにしていただいていたのに、本当にごめんなさい。作者の都合によりお話の続きを書くことが難しくなってしまったため勝手ではありますが作品を削除することにしました。内容が思いついたらまた"忘却の彼方"のようなお話を書きたいと考えています。 (2021年10月27日 18時) (レス) id: 64f54fb5df (このIDを非表示/違反報告)
- カシスオレンジ様の小説【忘却の彼方】観覧不可能になっているのですが、もしかして削除してしまったのですか? いつも楽しみに拝見させていただいていたので、ちょっとだけ残念です…。 (2021年10月27日 14時) (レス) id: 1b6fb8d27d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カシスオレンジ | 作成日時:2021年10月19日 15時

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