【wrwrd】転校生は知らない【学パロ】 (ページ43)

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sypside

着いたのは倉庫横のベンチ

実は順位発表の日、飲み物を買おうと自販機に行った時、ゾムさんが昼休みにここで話しているのを見かけていた
この後も彼女がここでご飯を食べているのを知っていたので迷うことなくここに来た

まだ4時間目は終わっておらず陰で来るのを待っていた

しばらくすると急いだのか少しばかり息の上がっている彼女がきた

俺はバレないよう静かに動き、倉庫の壁にもたれて見ていた
ベンチより後ろにある壁にもたれても気づく様子はなく、マスクを外した

隠されていた顔は白く、整っていた
黒く長い髪は風に吹かれて横顔がはっきりと見えた

syp「綺麗っすね。」

思わず声に出してしまった
彼女は突然現れた俺に驚いたのか固まっている

syp「あー…いきなり声掛けてすいません。寝ようと思って場所探してたら見かけたんで。

ってか美人っすね。マスクない方がいいっすよ。」

テキトーに言い訳をした

『いや…それは…』

彼女は焦ったようにキョロキョロと目を泳がせ俯いた

zm「はえー、ショッピくんおるやん。」

裏の方からゾムさんが来る

syp「ゾムさん、こんなとこで何してるんすか？」
zm「Aに会いに来ただけやけど。」
syp「ゾムが気に入ってる人やったんすね。珍しいじゃないすか。」

知っていたが今それを言うと面倒なことになりそうで知らないフリをした

zm「せやろ、やから手出すなよ？」

(ゾムさん本気なんか。)

syp「それはどうでしょう？」

彼女が嫌いな訳ではない、多少警戒はしているがゾムさんがあれなら大丈夫だろう
むしろ他とは違う彼女に興味すらある

俺は薄い笑顔を浮かべてチーノの元へ帰った