百六十七話 ページ31
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「サー！ナイトアイ！」
「サ、サー...」
私は目の前の光景が信じられないでいた。
サーはいつもユーモアを大事にしている優しいヒーローで、怪我をしているところなんて見たことがなかったから。
「先輩！！竈門さんまで！！」
「...ミリオ、竈門...」
息絶え絶えなサー。この怪我だとあと少しで死んでしまうだろう。
「ダメだ！生きて下さい！死ぬなんてダメだ！！」
通形先輩は凄く泣いているのに私は身体中汗をかくばかりで涙を流していない。凄く動揺してるのは自分でも分かっている。悲しさを感じているのもちゃんと自覚している。
なのにどうして、涙が流れてこないの？
「...サー」
私は声を出そうとしていたが、掠れた声しか出てこなかった。
「竈門...無理をさせてばかりで、すまなかった...」
「そんなこと、全然...むしろ、私が迷惑かけてばっかりで...サーの迷惑にしかなってなくて、頼ってばっかりで...むしろ私がサーに無理させてばっかで、本当に、本当にごめんなさい。
今だって、サーがこんなに苦しんでるのに何にもできなくて、しようとしてなくて...」
私は喋っている内にどんどん声が震えてきた。
サーがこんな風になっているのは悲しいし辛い。こんな怪我すぐに治してあげたい。なのに個性を使おうとは思えていない。
どうしてだろう。
私に人間らしい感情がないからかな。
サーがこんな風になってるのに治そうとしないのは私が薄情だからかな。
...どうしてなのかな。
「そっか...！竈門さんなら怪我治せるのか...！仮免の時にも怪我が治せるって言ってた！竈門さん！早くナイトアイの怪我を...！」
この場にいる全員が私を希望で満ちた目で見てくる。
でも...
「できない」
「え？」
「私には、サーの傷は治せない」
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桜 - りーたん☆さん» ありがとうございます！！面白いと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！体調の心配もしてくれててとても励みになります！頑張りますね！ (2020年8月20日 20時) (
レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - 続編おめでとう！！！とても面白いです^_^体調に気をつけて、頑張ってください (2020年8月20日 16時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
桜 - シバさん» コメントありがとうございます！！シバさんが安眠を確保できているならよかったです！！←←←更新頑張りますね！！ (2020年8月15日 17時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
シバ - 続編おめでとうございます！楽しみすぎて夜しか眠れません！←←更新頑張ってください！ (2020年8月14日 20時) (レス) id: 344258cf85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年8月13日 18時
