百六十六話 ページ30
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緑谷が地面に降りてきてエリちゃんに声をかけていると、エリちゃんの個性が更に強くなり緑谷は地面に伏せてしまった。
私は咄嗟に二人の元に駆けつけエリちゃんを抱きしめる。
まだエリちゃんの個性を止めてはいない。ギリギリまで頑張ってエリちゃん自身の力で止めさせるためだ。
「と、止まって...！！」
でも、エリちゃんの意思に反して個性は強くなる一方だった。
...もう無理か。体が限界だ。
私は人間失格を発動させ、個性を止める。
「...こんこん、小山の子うさぎは なぁぜにお耳が長うござる 小さい時に母さまが 長い木の葉を食べたゆえ そーれでお耳が長うござる」
私はエリちゃんが安心できるように子守唄を歌った。
「ぇ...」
エリちゃんは安心したのか気絶してしまった。
...私もそろそろまずいかもしれない。エリちゃんの個性で熱が一番酷いときに戻ってしまった。
体が熱くなったりふわふわしたりして、頭が働かなくなる。
「...いいなぁ...私も、こんな風に...たくさんのヒーローに助けてほしかったなぁ」
涙がポロポロ溢れてくる。
「か、竈門さ...」
お兄ちゃんだけじゃなくて、もっとたくさんのヒーローに必要とされたかった。助けてほしかった。
...そんなことを思う欲張りな私は悪い子なのかな。
なんてことを思いながら私はエリちゃんを抱えたまま地面に倒れた。
私が目を覚ますと、そこは病院だった。どうやら意識を失ったあと救急車で運ばれたようだ。
...誰もいない。お兄ちゃんもいない。皆どこに行ったの？
私はお兄ちゃんと共感覚を繋いだ。
(お兄ちゃん。今どこにいるの？)
(A、起きたのか...今緑谷達と一緒にナイトアイの病室にいる。今から病室への道を案内するから来れるなら来い)
(分かった)
私がお兄ちゃんに説明された通りに進んでいくと廊下で通形先輩とばったり出くわした。
「通形先輩...どうしてここに？もっと安静にしてないと駄目ですよ。通形先輩は重傷でしょう？」
「竈門、さん...知らないの？サーのこと」
「サーがどうかしたんですか？」
「...いいから、竈門さんも来て」
「え？あ、ちょっ...！通形先輩...？」
様子がおかしい。いつもの通形先輩じゃない。
通形先輩の様子を気にしつつも通形先輩にされるがままついていくと、サーの病室についた。
病室を覗いてみると、私は驚きを隠せないでいた。
中にはたくさんの管に繋がれた瀕死のサーがいたのだ。
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桜 - りーたん☆さん» ありがとうございます！！面白いと言ってもらえてめっちゃ嬉しいです！！体調の心配もしてくれててとても励みになります！頑張りますね！ (2020年8月20日 20時) (
レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
りーたん☆ - 続編おめでとう！！！とても面白いです^_^体調に気をつけて、頑張ってください (2020年8月20日 16時) (レス) id: 6deecb8d9e (このIDを非表示/違反報告)
桜 - シバさん» コメントありがとうございます！！シバさんが安眠を確保できているならよかったです！！←←←更新頑張りますね！！ (2020年8月15日 17時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
シバ - 続編おめでとうございます！楽しみすぎて夜しか眠れません！←←更新頑張ってください！ (2020年8月14日 20時) (レス) id: 344258cf85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年8月13日 18時
