３９話 ページ39
崩れ落ちた城。
動物はおろか、人さえも感じさせない静けさがそこにあった。
あのヴァリアーの城は死闘により全壊だった。
彼らは一体どうなってしまったのだろう。
仲間のために戦い。
名誉のために戦った【独立暗殺部隊ヴァリアー】
どこを見ても、血 死体 血 死体。
そこはまさに地獄だった。
ｶﾗｯと小石が転げ落ちる音がした。
この静かな森の中・・・一つの生命の存在を証明するかのように。
「うしし♪・・ヴァリアー最強♪
つーか王子負けねぇし？」
そんな静かな森の中、一人の男が呟いた。
彼は見たところ怪我をしていない。隊服はボロボロだが。
そんな彼はポケットに手を忍ばせあるものを取った。
「・・・フラン？」
取ったものは無線機。彼は念の為に２個無線機を持っていた。
その無線機でフランに問いかける。
だが、返ってくるのはｻﾞｧｧと砂嵐の音だけだった。
彼は後に"オカマ" "レヴィ"と問いかけた。だが誰とも繋がらない。
彼は悔しそうに顔を歪め、空を見上げた。
先程まであった曇り空は消え、綺麗な星が輝いていた。
【森の中でもう一人の気配がした。】
「ボロボロじゃないですかーベル先輩。
だから堕王子だなんて言われるんですよー？」
「ししっ・・・うるせーな・・・バカガエル」
ベルは後ろから聞こえる声の方にゆっくりと振り返った。
案の定、そこに立っていたのはバカガエル・・・フランだった。
「ま、ミーも"服が"ボロボロになっちゃいましたけどー。
オカマもレヴィさんも・・・ちゃんと生きてますよー？
足をやられて二人とも動けないみたいですけどねー」
どうやら残ったのは幹部のみ。
他の隊員は、命を落とした。そして襲いかかってきたマフィアも全て＿＿＿＿＿
「げっ・・アイツ等生きてたのかよ」
「心配して無線機に話しかけてたくせにー。素直じゃないんだから」
「うっせーカエル。」
「ボス・・・大丈夫ですかねー。
途中、諦めたマフィアがボスの方に向かったみたいですしー」
「・・・しし♪ボスならｹﾛｯと終わらしてくるだろ。
あのしぶとい鮫もいることだし？」
「そうだといいんですがー」
彼らは再び空を見上げた。
ヴァリアーは最強と証明した彼らが、
信頼した仲間のもとへ
もう一度会うと約束したザンザス達のもとへ
【生きて】・・・と。
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しるふ(プロフ) - 真冬さん» コメントありがとうございます。実は書く方は引退していたのですが、もう一度書いてみようと思います。フランですね笑ありがとうございます！ (2015年6月6日 12時) (
レス) id: 7543b7678c (このIDを非表示/違反報告)
真冬(プロフ) - とてもおもしろかったです。 いつかでいいのでフランとか、見てみたいなぁとか思いました。フランとか･･･（笑）でも、ボスの男前にも惚れました/// 次の作、楽しみにしてます。頑張って！ (2015年5月25日 23時) (レス) id: f157971441 (このIDを非表示/違反報告)
しるふ(プロフ) - レッドスカイさん» 読んでいただきありがとうございます!!前作も読んでいただき、今作も読んでいただき、本当に感謝してます！ありがとうございました！ (2015年2月5日 20時) (レス) id: 7543b7678c (このIDを非表示/違反報告)
レッドスカイ(プロフ) - 一気読みしました！前作同様面白かったですっ！ボスイケメンすぎる！惚れる！/// お疲れ様でした！ (2015年2月5日 20時) (レス) id: 2e29f82d74 (このIDを非表示/違反報告)
碧みんく(プロフ) - しるふさん» うんッ！皆の血、吸ってみたいn((殴 本当にお疲れ様でしたっ！ (2015年2月3日 19時) (レス) id: 4c374be14d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しるふ | 作成日時：2015年1月12日 22時
